『京都ぎらい』が話題です。

あの美人論の井上章一先生の最新刊が売れています。京都に生まれて、ずっと京都で育ってきた井上先生ですが、その京都が“きらい”だと言うのです。

20世紀を代表するような洛中生まれの偉大な京都知識人に、洛外生まれ井上先生は差別され続けてきました!?

京都には沼気がよどんでおる、京都人はいけずや。

やっぱりな。

でも、京都“以外”生まれには京都はやっぱり憧れの街なのです。このマゾヒスティックで、アンビバレントな思いは何ですか!?

日本男子は京を知ってはじめて一人前の大人になるからなのか。
一流の趣味人は京都に詳しいという妄想からなのか。
碁盤の目のように整然とした洛中の街に時空を超えた迷路が潜んでいるからなのか。
それともただ祇園のカウンター割烹のダシに嵌まってしまったせいなのか。

はたまた??

世の京都通にたずねた京都通になるための秘策の数々。「ええか、君ね…」と洛中人に小馬鹿にされようが、人々は京を目指す。

なにしろ『京都ずき』なもので。

text:編集長 斎藤和弘