なんだ!? ゴダール監督もトム・ウェイツ好きだったのか

オトコ映画論 #34

1980年代前半、大好きな彼女に僕が選曲したカセットテープをプレゼントした。僕をわかってもらおうと、A面の1曲目をトム・ウェイツの「サムウェア」(原題は「Somewhere」) 、もちろん『ウエスト・サイド物語』(1961)のあの名曲のカバーだ。そしてB面の最後の曲をトム・ウェイツのバラード「ルービーズ・アームズ」(原題はRuby’s Arms)にした。

『BLUE VALENTINE』 発売元:ワーナーミュージック・ジャパンと(品番:wpcr-75576)
『BLUE VALENTINE』
発売元:ワーナーミュージック・ジャパンと(品番:wpcr-75576)

トム・ウェイツが1980年に発表したアルバム『ハートアタック・アンド・ヴァイン』(原題はHeartatack and Vine)がものすごくよくて、そのアルバムのB面最後の曲を擦り切れるほど聴いていたからかもしれない。

『ハートアタック・アンド・ヴァイン』 発売元:ワーナーミュージック・ジャパン(wpcr-75577)
『ハートアタック・アンド・ヴァイン』
発売元:ワーナーミュージック・ジャパン(品番:wpcr-75577)

1984年6月23日に、日本公開されるのを見計らって、プロスペル・メリメ原作の短編小説『カルメン』(1845年刊行)を原作としたオペラ『カルメン』を自由に翻案した、1983年のジャン=リュック・ゴダール監督作品『カルメンという名の女』(原題はPrénom Carmen)を観た。

これは、1983年のヴェネチア国際映画祭金獅子賞に輝いた作品だった(審査委員長はベルナルド・ベルトルッチだった)。1983年にオペラ『カルメン』の著作権が切れてパブリックドメインになったことで、『カルメン』に想を得た作品が各国で作られた、その中の1本である。