なんとスイスに水上ヴィラ!? ニューシャテル湖畔のデザインホテル

宿泊者の欲望 #37

スイスは山岳国として代表的な美しい国。勿論、海などはない。だが、2002年に突如ヌーシャテル湖(スイス2番目の大きさ)に水上ヴィラが現れた。一過性のモニュメント・ホテルとしてすぐに壊される運命にあったホテルだったが、なんと、2016年が終わろうとしている今も健在だ。

朝焼け 好天の早朝には霧が湖を覆い、朝焼けの神秘の色が展開される
朝焼け
好天の早朝には霧が湖を覆い、朝焼けの神秘の色が展開される。

事の発端は、2002年に開催された「スイスEXPO’02」(25年に一度開催の大規模国内向け博覧会、次回は2027年に東スイスで開催予定)に始まった。

4つの湖畔会場(Arteplages)ビール、ヌーシャテル、イヴェルドン・レ・バン、ムルテンで開催された「Expo.02」は、“開かれたスイス”を強調し、健全な環境への配慮、水問題、外国の平和に対するスイスの関与がテーマとされ、ディスポーザブル&リサイクルという、エキスポのコンセプトに基づいて、会期終了とともに撤去される予定のホテルだった。

ニューシャテル湖畔は、2011年に世界遺産認定を受けたケルト時代の重要な遺跡が発掘された場所である。

その時代に湖岸につくられていたといわれる集落の高床式住居(仏語でパラフィットPalafitte)をモチーフに作られたホテルなのだ。

だが、このホテルは完成度が高く、壊してしまうのは忍びないとして、博覧会終了後には地元や各地からの強い嘆願が起こり、特例として残された。そしてホテルは今なお生き残り、スイス初の水上コテージでとして、また、5ツ星クラスの人気高級ホテルとして、営業が続けられている。