ギフトのお礼は“すぐに”一報が大事!?

心のふきだし #38

私が以前いた広告業界はとてもギフトが好きな業界だ。昇格昇進のお祝い、結婚のお祝い、転職のお祝い、送別、と贈り物が絶えない。特にファッション分野を担当すると、贈り物は加熱する一方だった。

私は子どもの頃から贈り物をするのが好きで、サプライズで贈った相手が喜んでくれるのがとても楽しみだったので、そのことはまったく苦にならなかった。

けれども、このファッション業界、贈り物が好きなわりに、受け取ったときにお礼の気持ちを伝えない人も多い。経費で何でももらい慣れているから、感覚が麻痺してしまっているのかもしれない。

若い頃、それこそバレンタインデーは、お歳暮のように「お世話になった方へ」と、たくさんチョコレートを用意した。直接手渡す人もいれば、その日会わない人には宅急便でもお送りした。

受け取った方の中には、山のようにチョコレートが送られてきた人もいるかもしれない。もしくは、私の贈ったチョコレートが貴重な1個だったかもしれない。喜んですぐに連絡をくれた人もいたけれど、中には何も連絡をくれない人もいた。

「どうせ経費で送ってきているんだからこれも仕事の一貫、いちいちお礼をいうまでもない」と思われたのかもしれない。実際はチョコレートが経費で落とせることはなく、すべて自費だったのだけれど、それは相手にはわからない。

または、贈り物が多すぎていちいちお礼なんて言っていられない、届いたことさえ忘れてしまう、という感じなのかもしれない。

当時はメールもなく、逐一連絡するのも大変なので、それっきりになってしまったのだろう。

こちらは、「本当に着いているのかな?」と思うこともしばしば。

大きな会社だと、ちゃんとその部署に着いていないかもしれない。本人に手渡されてないかもしれないし、贈り物が多い人だと山に埋もれてしまったかもしれない。そんなことを思ったりもした。

もちろんその後、本人に会っても何も言わないし、こちらもいちいち「着きましたか?」などと聞いたりもしなかった。そういうことが続いてバレンタインデーのチョコレートは、しだいに送る相手も社内の人とか身近な人に限られてきた。