気鋭のシェフが祇園に店をつくらなかった理由とは? ~京都府京都市 チェンチ Vol.1

京都は日本でも屈指のイタリアンレストラン激戦区。食材のよさを活かした数々の名店がひしめきあうが、なかでもここ数年で、「京都のイタリアンといえばここ」と評価を上げているのが、チェンチだ。

店のロケーションは、岡崎。京都の中心地からわずかに離れるが、平安神宮や京都市美術館などがあり、落ち着いた佇まいが心地よいエリアだ。

オーナーシェフの坂本健さんは、京都の名店『イル・ギオットーネ』本店で長年シェフを務めた後、満を持して独立。2014年12月にこの店を開業した。

今では地元の人をはじめ、国内外からこの店を目指してやってくる客で連日盛況となっている。そんな、今の京都を代表するイタリアンレストランのシェフ、坂本さんにお話を聞いた。

オーナーシェフの坂本健さん。生まれも育ちも京都という生粋の京都人

 

—ご出身はどちらなんですか?

京都生まれ、京都育ちです。食べることが好きな家に育ち、家族で外にもよくご飯を食べに行きましたし、母も料理が上手でした。そういう環境で育つうちに、自然に京都の食文化が身にしみていたような気がします。

 

—イタリア料理を志されたきっかけは?

大学生の時に、旅が好きで外国によく行っていたんです。

イタリアを旅したときに、その料理のおいしさに驚いたのがきっかけですね。店の料理もですが、イタリア人に呼ばれたパーティで出された“家庭の味”の美味しさも素晴らしかった。

 

—それでイタリア料理をやろうと。長い間『イル・ギオットーネ』で腕を振るわれていましたよね。

そうです。ギオットーネの前の店から笹島保弘さんと一緒で。合計で15年間、下で働かせていただきました。