紅白にごり湯合戦!? しばれる季節はにごり湯だ~!!

オイシイ旅 #16


急に寒くなってきましたね~。首筋がちょっと寒くなってくる季節になると、途端に「温泉行きた~い」という人が急増します。そうなると、温泉特集や温泉に関するご取材もどどどどっと増えてきて、また、タッチ&ゴーの日々が続く温泉旅人の石井です。

温泉にはいろいろな色があります。天然のものですから、2つと同じものはないし、同じ温泉でも日によって色が違ったり、時には、刻々と色を変えていったりなんていう温泉もあるのです。

寒い時期の憧れの湯といえば、やっぱり「にごり湯」。日本人の魂をゆさぶる“硫黄の香り”に癒される真っ白なにごり湯……。とか、体の芯まで温まりそう~、と見るからに温かくなる赤いにごり湯……。とか。

そんなわけで、今回はにごり湯のことを書こうと思っているのですが、単に紹介だけ書いても面白くないので、わたしの好きな「白い湯」と「赤い湯」を1回の旅で湯めぐりできる場所にフォーカスして「紅白にごり湯合戦」を考えてみました。

はい。まずは、青森県の登場です。白組は「酸ヶ湯温泉」。八甲田エリアに自然湧出する酸性の硫黄泉です。名物のヒバ千人風呂は迫力あるヒバ造りの内湯。混浴なのですが、1日に2回女性専用時間があります。(朝8時~9時と夜8時~9時)青白いにごり湯は硫黄と炭酸ガスも含んでいてダブルで血行促進。ぽかぽかに温まります。

そして紅組は黄金崎にある「不老ふ死温泉」。海辺の露天風呂は超ワイルドで、温泉に入ると岩がごつごつした大海原と同じ目線。泉質は含鉄-ナトリウム・マグネシウム-塩化物強塩泉で、鉄分たっぷりのために赤いにごり湯になっていきます。鉄分、塩が濃厚、炭酸ガスも豊富、北の海の荒波や寒風に負けずしっかりと体の芯まで温めてくれます。

秋田県といえば乳頭温泉郷。真っ白なにごり湯の露天風呂で“雪見”をしたいと、世界中からゲストがやってくるのが「鶴の湯温泉」です。この露天風呂は源泉が湧いている場所をそのまま露天風呂にしているので、ぷくりぷくりと足元から源泉が湧き上がってきて感動的。

含硫黄-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉、4種類の源泉があり、美人の湯の白湯、子宝の湯の黒湯、目の湯の中ノ湯など、微妙な感触や色、温まり方の違いを確かめながら白いにごり湯三昧。混浴の露天風呂が有名ですが、女性専用の露天風呂も同じくらい広くてこちらも足元から温泉が自然湧出。女性はどちらも楽しめるからちょっとお得です。

紅組は同じく乳頭温泉郷にある人気宿「妙の湯」。ここは2種類の源泉があり、金の湯の方は赤く濁る温泉。泉質は酸性-マグネシウム・カルシウム-硫酸塩泉。鉄分も含有しているので、時間の経過とともに赤いにごり湯になっていきます。乳頭温泉郷は天井に大きな湯桶がのっている「湯めぐりバス」が運行していて楽しい! 山に点在する7軒の宿の湯を湯めぐり帖をもって回れます。

さて、関東での紅白湯巡り合戦は群馬県。白組は万座温泉。濃厚硫黄の緑がかった白いにごり湯です。実は万座温泉はそれぞれのお宿が別々の源泉を様々な形で使っているので、宿によって、あるいは湯船によってにごり方も色も湯の花の舞い方も微妙に違います。

中には白ではなくて鮮やかな緑色の温泉も。それも楽しいアクセントとして、楽しく湯巡りできます。万座温泉は酸性硫黄泉の中でも硫黄の含有量が大変濃いことが特徴。標高1,800mにあって血行が良くなっているのに加えて濃厚硫黄の温泉でダブル血行促進。いらないものをスッキリ代謝させて美と健康をサポートするパワフル温泉です。

紅組は石段の温泉街が楽しい伊香保温泉へ。伊香保温泉に古くからある源泉「黄金の湯」は、カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物温泉。含有する鉄分によって赤茶色のにごり湯になります。わたしのお気に入りは、源泉のすぐ近くにある「伊香保露天風呂」。風情ある露天風呂にフレッシュな源泉がたっぷりかけ流し。熱めとぬるめの湯船があって450円で入れる共同湯です。

ところで。温泉といえば「温泉まんじゅう」ですよね。温泉まんじゅうといえば、この赤茶色のおまんじゅうを思い出します。なぜ、温泉まんじゅうは赤茶色なのでしょうか。実はこれ、伊香保温泉の黄金の湯の温泉の「色」をイメージして作られたのです。

温泉まんじゅう発祥の地は伊香保温泉。日本初の温泉まんじゅうを考案した「湯乃花饅頭」は今も伊香保温泉の石段の途中にあります。小さめで上品な甘さ、ぜひ出来立てをぱくりと。

Text & Photos:HIROKO ISHII