朝ドラ『べっぴんさん』を観ていたらヒロコ先生を思い出して!?

砂漠のような東京でも…
週刊ファッション日記 #28

今放送中のNHKの朝ドラこと連続テレビ小説『べっぴんさん』は子ども服メーカー、ファミリアの創業者、坂野惇子(ばんのあつこ、1918-2005)の一生を描いたものだ。この坂野惇子さんに会ったことがある。実に品の良いおばあちゃんだった。

坂野通夫さんと結婚する前の名前は、佐々木惇子で、レナウンの創業者である佐々木八十八の三女として神戸に生まれている。レナウンは、創業時は佐々木営業部というちょっと変わった社名だった。

惇子さんの夫でファミリアの社長だった坂野通夫さんも佐々木営業部の社員だったから、資本関係はないが、ある意味ではファミリアはレナウンの関連会社みたいなものだった。淡いピンクとブルーのシャーベットカラーがキーカラーになったファミリアの子ども服は、いかにも神戸生まれのお上品な子ども服として一世を風靡したものだった。

私がWWDジャパンの編集部に加わったのは1982年だったが、最初に担当したのは子ども服業界だったので、よく覚えているが、1970年代の日本の子ども服業界では「チャイルド」「ピノチオ」「白樺」が3大ブランドと言われていた。

ブランド名からして分かるが、実にのどかな時代だったから、たちまちファミちゃんとリアちゃんがキャラクターになった神戸発のファミリアは子ども服業界のスターにのし上がった。