仕事関係の会食で“ここだけの話”は危険きわまりない!?

心のふきだし #36

何年か前、取引先から、ある日突然仕事を切られたことがある。それもいつも会っている社長からではなく、彼女の秘書からの一方的なお達しだった。理由は、私の会社の人がその取引先の悪口を言っている、ということだった。取引先の社長がメディアの人と食事をしているときに、相手から聞いたというのだ。

私がいたファッション広告業界はいわゆる、噂好きな業界だった。「ここだけの話」はあっという間にみんなが知るところになる。

たいてい、飲んでいる席などでの「ここだけの話なんだけど」から始まる。この話は確かに盛り上がる。そこにいるメンバーの共通の話題であればなおさらだ。

仕事関係の食事会の場合、取引先の悪口は言わない、ということは誰もが気をつけていることだ。けれども話の流れで何も考えずについ、ネガティブな話をしてしまうことがある。「あのクライアントってどうなの?」という何気ない話から、つい、自分だけが知っている話を相手にしてしまう。

おもしろおかしく話すために、多少脚色してしまうこともある。相手に対してサービス精神が出すぎるのだ。

また仕事での自分の悩みを打ち明けているときに、うっかり取引先の名前や固有名詞を出してしまうこともある。本人は悪口を言っているつもりは全くない。仕事がうまくいかない原因、相手との人間関係を詳細に話してしまうと、言わなくていいことまでつい言ってしまう。