元三つ星レストラン総支配人が選んだ1,980円のスパークリングワインとは? Vol.1

ミシュラン三つ星の常連、『カンテサンス』で9年に亘りサービスの要としてその手腕を発揮した小澤さん。そのワインの選択眼の確かさで、ソムリエとしても多くの人から絶大な信頼を寄せられている。そんな小澤さんが選んだコスパのよいワインとは?

 

Profile:小澤 一貴
『アピシウス』『フォーシーズンズ丸の内東京』等を経て、2007年『カンテンサンス』のディレクトールに。サービスの柱として、同店の8年連続ミシュラン三つ星獲得に貢献。この夏に独立し、自らが経営する『CRONY(クロニー)』の開店準備中。コンセプトは「予約の取れるレストラン」。コースだけでなくアラカルトメニューも充実させ、いろんな楽しみ方ができるレストランを目指す。

 

—超有名レストランの支配人を務めていただけに、いろんなワインを飲まれてきましたよね? 

「お客様のために、トレンドや新しいワインにも敏感でなければいけないので、好きな生産者や興味のあるものなど、色々試しますね。最近の注目は、オーストリアとニュージーランド。ニューワールドと言われるチリやカリフォルニアも、大分価格が上昇してきましたが、まだリーズナブルで良質なワインが沢山あります」

 

—自分でワインを買うときのコツってありますか?

「自分で買う場合は、まずは店を決めて、従業員の人とよく話すこと。で、次もまたその次も同じ人と相談して買うことをオススメします。前回買ったワインの報告も忘れずに。そうすることで、自分の好みや傾向がお店にも蓄積していって、店側も「こんなのが入りましたよ」と勧めやすくなります。よく、ラベルの見方とか、生産者のこととかを聞かれるんですが、一般の人はなかなか難しいので、一番の近道はコレです」

 

—自宅やホームパーティでワインを美味しく飲むためのアドバイスをお願いします。

「買った日に飲まない。最低1週間、店の場合は1ヶ月は落ち着かせてから飲みます。じゃないと、揺られて運ばれたワインは分子構造もバラバラになっていて、ちゃんとした味を楽しめないんです。
あと、重要なのは、ワインの温度。飲んでみて酸味が強いもの、香りの弱いものは温度高めで。果実実が強く、シャープさに欠けるまったりしたものは、赤ワインでも少し冷やしてみてください。

それと、グラスでワインの印象はガラッと変わるので、グラスにこだわることを強くオススメします。シャンパンも香りを楽しみたかったら、背の高いフルートタイプではなく、口が広めの白ワイン用のもののほうが向いています。

日本人って、どのワインを選ぶかということにすごく意識が高いんですけど、ワインて一期一会なんです。そのワインの状態も千差万別だし、飲む側の体調や気分によっても味わい方が変わってきます。だから、ワインを空けたら、それを如何に楽しむかを考えるといいんですよね。少し冷やしてみようかとか、グラスを変えてみようとか、柔軟性をもってワインを楽しめるといいですね」