最初にお世話になった人のことは、忘れないものだ!?

実はこれ、「雑誌の創刊」も同じようなことなのかもしれない。クライアントは国内外のアパレルが多かったので、当時は雑誌の仕事がダントツに多かった。次から次に新雑誌が創刊された。創刊誌の編集長が、次々と会社へ説明会に来られた。

私はこれまで必ず「創刊誌」を応援してきた。創刊誌のほとんどの編集長とは、その方々が現場の編集者だった頃からの長い関係だった。こちらも若い頃から、現場でともに働いて来た人たちだ。いろいろなトラブルがあったけれど、様々なことをともに乗り越えて来た人たちだった。

その人が新しく雑誌を創刊するのだ。「出来る限りの応援をしたい!」と思ったものだ。

創刊誌は、軌道に乗るまではまだ誰も見向きもしないものだ。けれどもだからこそ広告を出来る限りたくさん集めた。編集長や編集者と新たな関係を築いて、同時に編集者とクライアントとのパイプも強くしていった。

年数を経ていくうちに、部数を伸ばし成長していく雑誌もある。そうすると、みるみるうちに広告が増えてみんなが注目するようになる。

でも編集長は、そのときに協力してきた私たちのことを絶対に忘れないでいてくれた。その後もずっといい関係が続いていった。もちろん、私たちとだけではなく、その時に広告を出してくれた取引先とも同様だった。

会社を設立した体験で、このことを思い出した。最初にしていただいた恩は絶対に忘れないなと思ったけれど、おそらく雑誌の編集長もそのように感じていてくれたのだろう。

雑誌も人も軌道に乗ると、いろいろな人が注目してくれるし助けてくれる。けれども、軌道に乗る前に助けてくれた人のことは特別で、決して忘れない。

うまくいったのを見極めて近づいていくことは実は簡単だ。どうなるかわからないけれど「この人を応援したい」という純粋な気持ちがあるからこそ、相手から信頼を得ることが出来るのだはないだろうか。

そういうことの積み重ねで人間関係は強固になる。

Illustration:Nao Sakamoto

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