そうだ、京都に行ってみようか。『京都ぎらい』なんて近親憎悪の新書だよ(上)

週刊ファッション日記 番外編

私の京都日記(上)

「金曜日の夕方に京都に来てくれたら、いろいろと御案内しますよ」と古くからの知人に誘われた。『京都ぎらい』(井上章一著)という新書が売れているらしいが、リオ五輪も高校野球も振り切って、灼熱の京都に出掛けようというのだから、私は根っからの京都好きである。

大阪・神戸の週末出張の帰りには途中下車して、京都の名刹、名所、名店を訪ね歩いてきた。その都度2、3カ所回る程度だが、いつも来てよかったと思う。もう少し時間に余裕ができたら、春、秋に1週間ほどウイークリーマンションでも借りて、もっと丁寧に京都を歩いてみたいと思っているほどである。

さて先ほどの知人との待ち合わせは、京都・寺町通。このアーケードにメガネショップチェーンのJINSが日本初のコンセプトショップを作るから、ついでに寄ってくれということらしい。寺町通にできたばかりのホテルグレイスリーの1階部分で48坪の広さ。設計は中村竜治。青木淳(JINSを運営するジェイアイエヌ社の前橋本社を設計)の設計事務所にいて独立した新進気鋭の建築家だ。

JINS京都寺町通店

店の中に京都の町屋をイメージした部屋をコンクリートで作りメガネ展示スペースにしたり、検眼室&待合室を坪庭に見立てたり、なかなか凝った設計だ。メガネを置く白い台や検眼を待つ白い椅子が少しへこんでいて、雪の上の足跡をイメージするなど詩情も漂う。

さらにコンクリートには、TAKAIYAMAinc.の山野英之氏による京都をモチーフにしたイラストが白くペインティングされて変化をつけている。海外展開を本格化したいジェイアイエヌにとっては、日本発企業であることを打ち出すシンボル的な店舗なのだろう。