ギョウザ靴というよりはラビオリ!? 夏のローファーはモカシンに限る

ちょうどそんなとき、これも古い知り合いのひとりである由田晃一さんから、ア・テストーニの展示会のお誘いがあった。ア・テストーニといえば昭和50年代に講談社から発刊されたムック『世界の一流品大図鑑』で、モレスキーなどとともに超高額なイタリアン・ローファーを製作していた老舗だ。

そこで筆者は、アッパーに入れたギャザー量が少ない、つまりギョウザというよりラビオリと呼びたい1足を発見することになる。それはBALIという木型のヴァンプ・モカシンだ。足を入れた瞬間にジャストフィットの証しである、逃げ場を失った空気が靴のわずかな透き間から出る、あのシューポンという音とともに、購入を決意。

長らくグッドイヤーウエルテッドの靴しか履いてこなかった身にとって、久しぶりに体験したモカシン。その快適さにすっかり魅了されてしまったのである。

しかもア・テストーニ・ジャパンの靴は、イタリア人にもっとも需要が高いGウイズに統一されているから、自分の足の実際の長さにピッタリと適合したサイズ(通常のインポート製品の1から2サイズダウン)にできるのが嬉しい。外観はGウイズと思えないほどスマートに見える(写真)。夏のローファーはやはりイタリアに限る、と思った。