日本酒の海外最大マーケット、アメリカで「SAKE」への質問はどんどんリアルでライブなものになってきている!?

佐渡からの日本酒通信 #10

アメリカ出張に行ってまいりました。もちろん日本酒の仕事でございます。

アメリカは以前より日本酒人気が高い国。2015年で言えば輸出量は約4,780kl(全輸出量のおよそ26%)、輸出額は約50億円(全輸出額のおよそ36%)と、その量、質ともに世界のトップに君臨し、海外における日本酒の最大マーケットとなっています。

今回訪れたのは、ニューヨーク。はじめて行ったのはもう20年も前ですが、それから仕事で時々出かけています。言わずもがなの世界最先端都市のこの街で、SAKE人気は日々上昇中。本格的な和食屋はもちろんのこと、今ではトップシェフがいるフレンチやイタリアンでもSAKEを置いているレストランが増えています。

そんなマーケットなので、現地に赴く度にローカルの飲食産業や流通関係の人たちから質問攻めにあうのですが、この内容が少々変化してきたと感じた今回のNY出張でありました。

例えば、日本酒についての質問。以前は純米、本醸造、大吟醸など特別名称酒に区分される酒の違いや製造方法、歴史などが多かったように思います。それがいつしか上記に加えて酒米の種類(日本には100種類以上の酒米があると言うと、皆さん一様に驚きます)やその特徴、料理とのマリアージュ、温度と味わい、酵母と香り、さらには地域性と酒質の関係など関心の範囲はどんどん広がっている。

興味のポイントがお堅い教科書の世界から、リアルなテーブルの上へ、グラスの中へと飛び出していっている。そんなライブ感のある変化を感じました。

変化と言えば、日本そのものに対する印象も変化してきたように思います。会う人会う人、口を揃えて「日本が好き。日本に行ってみたい!」。その理由を聞いてみると

まず食、地方の豊かな自然。そしておもてなし(Omotenashiで通用する)。

数年前だったら「Sushi」だったであろうものが、今はすき焼き、天ぷら、蕎麦、お好み焼き、さらにはコンビニに売っているお弁当(ランチボックスではなくて、Bentoで通じる)、通称デパ地下と呼ばれる百貨店の御惣菜売り場まで、なんでも美味しいと絶賛です。

刺激的な東京や雅な京都もいいけれど、地方にある手入れの行き届いた里山の魅力はアメリカにはない景色と大絶賛。“Omotenashi”という言葉もアメリカの“サービス”とは異なる日本独特の心配りのスタイルとして確立しているのには嬉しくなりました。

そしてもう一つ、彼らがしきりに言っていたのが日本人の「マナー」です。例えば名刺交換。両手で丁寧に交換し相手の顔と名前を確認する所作が素晴らしいと。この名刺交換マナー、10年位前は日本人の妙なマナーと言われていたような記憶もあるので、アメリカの日本に対する印象の変化を感じる象徴的なコメントです。

では、彼らの心に響いた日本酒のマナーとは?