ビル・カニンガムが逝く。ストリート・スナップ・カメラマンは87歳でまだ現役だった

砂漠のような東京でも…週刊ファッション日記 #18

ファッション・カメラマンのビル・カニンガムが6月23日に脳卒中で倒れ、2日後に入院していたニューヨークの病院で亡くなった。87歳だった。

齢を重ねるにつれ私の記憶力は衰え、また人間の平均寿命がどんどん伸びているから、もうとっくの昔に鬼籍に入っていたと思っていた人物の死亡記事が出ると、「あれ、この人まだ生きていたんだ」などという失礼極まりない感想をもらすことになる。

今年1月7日に92歳で亡くなったデザイナーのアンドレ・クレージュの訃報などはそんな感じではあった。現役を退いて死ぬまでが長すぎると往々にしてそういうことになりがちではある。

しかしビル・カニンガムはまさに現役のカメラマンとして倒れ、逝ったのであろう。「あのビル爺さんも死ぬんだなあ」と思うとジーンときた。幸いなことに2013年に日本で公開されたドキュメンタリー映画『ビル・カニンガム&ニューヨーク』がじつに良くできていて、ビル爺さんにまた会いたければ、この映画を観ればいい。

© The New York Times and First Thought Films. DVD発売中 発売元:株式会社ドマ 販売元:株式会社ハピネット
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DVD発売中
発売元:株式会社ドマ 販売元:株式会社ハピネット

ビル爺さんはニューヨーク・タイムズにストリート・スナップとパーティ・スナップのコラムを持っていたのだが、私はビル爺さんからファッション・ジャーナリズムとは何かを教えられたと思っている。