黒部渓谷トロッコ電車に乗って、秘境「名剣温泉」へ。しかも料理が絶品!?

オイシイ旅 #10

秘境の温泉。その響きだけでも旅心が掻き立てられます。かといって、何時間も山登りしたり道なき道を歩いたり、というのはちょっと……。そんな、わたしでも大好きな秘境の温泉ユートピアへ出かけました。そこへ行くには、このトロッコ列車で。絶景の峡谷、断崖絶壁の線路をガタンゴトンと1時間20分ゆられて行く鉄旅から始まります。

黒部峡谷トロッコ電車は、黒部峡谷の電源開発のための輸送手段として、建設資材や作業員が利用していました。超絶景の峡谷を走る秘境列車に乗りたいという人が絶えず、なんと「生命の保証はしない」ことを前提に作業員に便乗して乗せていたところから始まったというのですから、どんな断崖の秘境を走るかご想像いただけるでしょう。

電源開発といえば発電所。切り立った崖の大自然と近代モダニズムの産業建築。手掘りの狭いトンネルに入ると、すーっと涼しい風が吹いてきます。

終着駅「欅平」からは歩きです。断崖をくりぬいた手彫りの道をてくてくと。「自己責任でどうぞ」とばかりに、落石に備えてヘルメットがずらりと並んでいます。ますます秘境の雰囲気が出てきました。とはいえ、実は宿までは徒歩15分ほど。ゆるやかな上り坂程度ですからスニーカーで充分に楽しめる初心者にも優しいの秘境温泉なのです。

「名剣温泉」は三角屋根のロッジ風の建物。日本秘湯を守る会の提灯が迎えてくれました。峡谷を激しく流れる川の音で、大きめの声で話さないと聞こえないほど。