信楽の桃源郷の魅力をとことん味わい尽くすためのポイント~MIHO MUSEUM&葵 HOTEL KYOTO Vol.2

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日本屈指のロケーションのユニークさを誇る滋賀県信楽のMIHO MUSEUM。信楽の桃源郷をとことん味わい尽くすためのポイントを紹介しよう。

 

1、美術館につくまでのアプローチを存分に楽しむ

レセプションから歩いておよそ8分。桜並木は、桜の季節の美しさはもちろんだが、それ以外の季節も豊かに生い茂る木々の緑を横目にしながらの散策は非常に気持ちがいい。その先を進むと待ち構えているのがトンネル。洞窟をモチーフとしているだけに、いわゆるコンクリート打ちっぱなしではなく、銀色の板をはりつけ、トンネルの先の自然光を映し込む。

桜色に染まるトンネル
桜色に染まるトンネル

また、トンネル内には、カーブが設けられていて先を見通すことができない。やっとトンネルをくぐった後も吊り橋をわたり、さらに階段を上って、エントランスからの絶景にたどりつくという趣向だ。「期待感の醸成」を見込んだ、つまりとことん焦らされながら美術館に入る事で、期待は一層高まるという巧みな演出なのである。

敷地内には無料の電気自動車が回遊しているが、ここまできたらこのアプローチを経験しない手はない。ぜひとも自分の足で美術館まで辿りつきたいものである。

MIHOブリッジから美術館棟
MIHOブリッジから美術館棟

2、I.M.ペイの建築にふれる

「自然の中に同化した建物の姿が、非常に意識的にデザインした結果だということをわかってもらえると信じている」と建築家であるペイ自身が語っているように、この美術館は周囲の大自然との調和を熟慮して設計されている。

美術館棟エントランス
美術館棟エントランス

建築の80%が地下に埋設された設計をすることで、理想郷としてのランドスケープを造り上げようとしたペイ。景観を損ねることなくそこに同化した美術館を実現した。

館内に入ると、その計算され尽くしたモダンなデザインと、燦々と降り注ぐ自然光のコントラストのドラマティックさに魅せられる。ペイは「建築は光が鍵を握る」といい、この美術館もお得意の三角形をはじめ幾何学的な窓を多く取り入れている。また、壁面にはライムストーンを採用し、無機質ではないどこか温かみのある質感に。

地下1階 ディオニュソス モザイク
地下1階 ディオニュソス モザイク

シャープでグラフィカルなデザインなのに、どこか有機的で温度感のある不思議な魅力をもつ建築なのだ。