平均点80点の大手町の新しい町並み。「愉快な個性」があってしかるべきなんじゃ!?

首都中心の週末を音楽文化で彩る賑わいを創出したい。ビジネス街の別な装いは実現可能だろうか。

キミは数年前のニューヨークのことを思い出す。アッパーウェストサイドにあるクラシック音楽の殿堂と云われていたが老朽化を辿っていた「リンカーンセンター」が当時、リニューアルされたばかり。装いを一新して文化的価値が一段と倍増したのは、あの評判を呼んだハイラインの設計者が古びていた環境意匠を現代的にアップデートして成功させたことを。

隣接するジュリアード音楽院も新しい様相に変わった。クラシック音楽の殿堂ばかりじゃなくファッションウィークの会場にも使われて、大階段広場のステップ端部に仕掛けられた電光ニュースのイルミネーションが足元を光らせ、デジタルサイネージのストリートファニチュアの演出もあいまって、エリア全体のイメージアップにつながったことを思い起こす。

日比谷の宝塚〜有楽町の東京フォーラム~丸の内の帝劇、そして多目的だが音楽演出もできるという、近隣の新しいオフィスタワーにはいくつかの多目的ホールもある。それらの間に、オペラハウスのようなぐっと格式を感じさせる装いの場所があれば、この内堀通り沿いが華やかな雰囲気をもつ、音楽演劇エンタメ文化ゾーンになっていけたらいいなと、キミは想像力の羽根を伸ばす。

ダークなスーツが闊歩するウィークデイとは違う、別の装いで賑わう大手町/丸の内界隈の週末。セントラルビジネス地区の華やかさもぐっとレベルアップしてくる。ニューヨークのリンカーンセンターを想像するなら、あの広大な緑のセントラルパークが広がる。だとしたら……。

そう、広がってるじゃないか、ここにも。内堀通り沿いに、皇居東御苑から二重橋の皇居前広場まで、東京のセントラルパークがどどーんと広がるのを忘れそうになっていた。大手町界隈のビルの足元から見る空は四角く切り取られていたが、東京のセントラルパークからはニューヨークのそれのように周囲の街並が小さく見えるほどに、大都会を包み込む大きな空が広がっていた。

● リンカーンセンター(NYC):www.lincolncenter.org/ (写真上)
ファッッションウィークの会場は昨年から別の会場になってしまいましたが。

● 皇居前広場から。中央のレンガ色の建物が過去には一番の高さを誇っていた東京海上ビル。(写真下)
東京セントラルパーク=皇居一体の広大なパブリック緑地は次回のコラムでさらに紹介します。

Photo:Kenichi Watanabe