「ル・ゴロワ」がこれほどまでに人を引きつけるのは、大塚シェフと敬子夫人の人間力!?

レストラン熱中派 #18

『ル・ゴロワ』の北海道移転計画がスゴイのは、当初「そんな夢のようなこと」と誰もが半信半疑だったことを着実に実現してしまったところ。もちろん「“私の店”が無くなっては困る」という常連客の嘆きがこれほどプレッシャーになるとは本人たちも想像だにしなかったと思うけれど。

馬を飼うことになったきっかけは7年ほど前。怪我をして処分される競走馬がいるという話を聞いて、いても立ってもいられず結果など考えずに「引き取る」と手を揚げた敬子さん。もちろん都心で飼えるはずもなく、ほうぼう探して山梨県にある馬場をみつけて預かってもらえることになった。

そこからが無謀?としか言いようのない展開に。レストランの営業が終わる深夜、シェフが車を運転して馬の元へ。馬小屋の隣りに作った小さな部屋で二人は休み、朝になると馬に朝食をあげて、ランチ営業に間に合うように戻ってくる。そんな生活を何と半年欠かさず続けていたのだ。このままでは二人とも倒れてしまわないかと周囲は心配していたのだが、やっと北海道に預かってくれるところが見つかった。

さらに、さまざまな困難を経て、まるでハッピーエンドが約束されているドラマのように、着実に夢は実現されていった。ここ2年ほどはマダムが北海道と東京を行ったり来たりしていたが、いよいよ店ごと引っ越すことになった。