十和田湖をぐるっと半周。アートと名建築を訪ねる。~十和田市現代美術館&十和田ホテル Vol.1

「現代性、同時代性をもっと体験できる場所になればと思っています。アートと、デザインや他の分野との境界はあいまいになってきましたが、そこを積極的に、同時代の表現としてとらえる。館長の小池は、デザインと深く関わりながら、佐賀町エキジビットスペースというオルタナティブなアートスペースを立ち上げた人です。私もさまざまなアーティストやデザイナーの方たちとの経験を生かして、時代性を考えていきたいと思っています。

具体的には、企画展にさらに力を入れて、多くの人に足を運んでもらいたい。力のある作品を常設展示していますので、それを目当てで来られる方がとても多く、嬉しいのですが、そうした方々も2回3回と足を運んでくれるような企画を提案してきたいと思っています」

現在、開催しているのは大宮エリーの美術館での初個展となる「シンシアリー・ユアーズ-親愛なるあなたの大宮エリーより」では、街ぐるみのアートプロジェクトをしていく予定だという。

「この美術館を訪れた人たちにもっと街全体を楽しんでもらたいというのが狙いです。観光バスも、今はまだ美術館だけ観て、次の場所に行ってしまうんですが、近くの商店街にもアートがありますよ、とそちらにも人が流れるような仕掛けをしたいと思っています。

そこで、『大宮エリーの商店街美術館』と銘打って、商店街でのアートプロジェクトがスタートします。大宮さんのアイデアで商店街のアーケードをカラフルにしたり、空き店舗を展示空間にしたり、商店街の方たちを巻き込んでのプロジェクトです。7月2日には完成記念イベントも行います」

街全体でアートを楽しめる、画期的な試みとなりそうだ。

美術館そして街中を楽しんだら、その後は少し足をのばして十和田湖の反対側の十和田ホテルへ。こちらは現代建築とはうってかわって、知る人ぞ知る、昭和建築を体験できる宿だ。

創業は1939年。世界恐慌が吹き荒れるなか、翌年の開催を予定されていた東京オリンピックを前に、訪日観光客の向けの滞在先としてつくられた。そのオリンピックは幻として終わり、ホテル自体も戦後米軍に接収されるなど数奇な道をたどるが、建設当時、秋田、青森、岩手から腕のいい宮大工80名を集めてその腕を競わせたという意匠と、秋田杉を使った木造3階建ての建築は、当時の日本の建築技術の高さと美意識を知るのにふさわしい場所になっている。

十和田

この6月中旬に外観のリノベーションが完了し、美しく蘇ったホテルを堪能してはいかがだろう。

 

十和田市現代美術館

青森県十和田市西二番町10-9
Tel:0176-20-1127
開館9:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館:月曜日(月曜日が祝日の場合は、その翌日)、年末年始
詳しい休館日は
http://towadaartcenter.com/web/schedule.html
http://towadaartcenter.com

 

十和田ホテル

秋田県鹿角郡小坂町十和田湖西湖畔
Tel:0176-75-1122
http://towada-hotel.com/