藤田の大作と安藤建築の強力タッグ!みちのくアート×建築旅へ~秋田県立美術館&角館山荘 侘桜 Vol.1

《モナリザ》しかり、《ヴィーナスの誕生》しかり、「あの美術館といえばコレ」という有名作品をもつ美術館は世界中にある。そして多くの人が、それを目指して旅に出かけたりもする。

日本国内にそうした求心力のある作品をもつ美術館を考えたとき、必ずひとつに挙げられるのが秋田県立美術館だ。なんといってもその目玉は藤田嗣治の大壁画《秋田の行事》。

縦3.65m、横幅実に20.5mという、藤田の中でも屈指の大作であるこの作品は、「秋田の全貌」をテーマに、秋田の祭りや民俗、人々の暮らしぶりが描かれている。日本国内からだけでなく海外からも「この絵を見るためだけに来た」という人が数多く来館する。

前身である旧秋田県立美術館から移転し、再オープンしたのが2013年。秋田出身の豪商、平野政吉のコレクションを中心とした収蔵作品で知られ、藤田嗣治の作品だけでも100点以上。

平野政吉は、美術蒐集家でもあり、件の大作《秋田の行事》は、「世界のフジタに世界一の大壁画を」と言って制作されたものだという。1930年代の藤田作品がメインで、フランスでの作品や、日本軍の要請で描いた戦争画とはまた異なる藤田作品の魅力と奥行きを感じることができる。

一方、藤田ファン、アート愛好家でない人たちの中でも、「この美術館を見たい」という人は多い。その理由は、安藤忠雄による美術館の建築だ。