焚き火を囲むイタリアン!? 樫村仁尊シェフの「falò」

レストラン熱中派 #15

代官山に新しくできた店を取材した。シェフと話しているうちに「あ~、どこかで会ってるな」と気付いた。「もしかしたら、ローマで……?」「ハイ、ガンベロ・ロッソのイベントで」。やっぱり。それにしても、17年も前のこと!

目の前にいる樫村仁尊シェフは、その頃「アクア・パッツァ」の日高良実シェフの元で修業を始めたばかり。イベントのアシスタントとして“ローマ”に来ていたのだ。実はこのイベントは私にとっても思い出深いものだった。

1998年秋、マガジンハウス発行の『カーサ・ブルータス』創刊号企画で、イタリアのレストランガイドブック『ガンベロ・ロッソ』編集責任者を日本に招き、日本のイタリア料理の実力を採点してもらおうという、シェフたちにとっては至極迷惑な内容だった。私は彼に同行し、その一部始終を原稿にするという、お店にとってさらに不愉快な役割だ。

出典:「GANBERO ROSSO 」1999年1月号
Photo:PAORO DELLA CORTE

さて、正真正銘のイタリア人、それも味を評価する専門家の見る日本の実力はどうだったか?