スタンリー・クーブリック監督の遺作『アイズ・ワイド・シャット』に流れるショスタコーヴィッチのワルツ!?

オトコ映画論 #12

1999年のスタンリー・クーブリック監督の遺作となった『アイズ・ワイド・シャット』は、1926年に出版されたアルトゥール・シュニッツラー(1862-1931、『輪舞』の作者である)の中編小説『夢小説』が原作だ。

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クーブリック監督は1999年3月2日、当映画の0号試写会5日後の3月7日に、心臓発作を起こし急死する。原題の意味は「大きく見開いた目」のことであり、彼の心臓発作を暗示しているかのようだ。

ビル・ハーフォード(トム・クルーズ)と妻アリス・ハーフォード(ニコール・キッドマン)は倦怠期を迎えた夫婦(ハーフォードは「ハリソン・フォード」のもじりであるらしい)で、ビルが夜のニューヨークを彷徨って秘密の乱交パーティーに参加したり、いろいろした挙げ句、夫婦の絆を確かめ合うために「ファック(セックスをすること)」が大事なことであるという帰結に落ち着く。

数々の名作を残してきたクーブリック監督の遺作である本作の最後のセリフが、ジョン・カサヴェテス監督の『こわれゆく女』(1974)同様に、「ファック」であることに笑いがこみ上げる(笑)。

トム・クルーズとニコール・キッドマンの夫婦はハリウッドでは誰もが羨むおしどり夫婦で、2人は『遥かなる大地へ』(1992)以来2度目の共演作だった。