遊び上手な都会派には、スマートで粋な京が似合う ~根本淳(編集者)Vol.2

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同業者の間でも京都通として有名な、ファッション、カルチャーなどの分野で活躍する編集者の根本淳さん。京都通になるための秘策1つ目に、京料理界の中でも一、二をあらそう老舗「たん熊」を挙げてくれた根本さんが教える、残り4つの秘策とは……?

 

2、割烹やました 

「旬の美味いものをアラカルトでちょいちょい。“美味しい京都”だが、コースの懐石がいつも気分やオケージョンにはまるとは限らない。それがオヤジゴルフ旅の道中などであればなおさら。割烹やましたはロケーションも良く(ロイヤルホテルの裏の方)、アクセス、雰囲気ともに気軽に旬の美味&滋味を満喫することができる。男同士だけでなく、カップルでももちろんオススメ。鱧の季節には、炭火の焼き鱧、フワトロでやば過ぎです」

京都市役所前駅から歩いてすぐの割烹やましたは、アラカルトが豊富なことで有名で、さらに季節の素材をメニューにない美味しい調理方法も紹介してくれるという気が利く店。

新鮮な魚介を使った料理はどれも絶品で、七輪で炙る鱧、コシビ(小形マグロ)の脂身の部分を炭火であぶり、氷でしめたコシビの焼き霜などは名物料理となっている。だしの味をしっかり利かせた京野菜料理もおつでお酒がすすむ。

1階がカウンターのみ15席、2階が座敷席になっている。お寿司屋のような大きなカウンターの中で料理人たちがてきぱきと仕事する様は活気に溢れ、実に居心地がよい。アラカルトで好きなものだけをつまみながら飲む、という「家の近所でやっているようなことを京都でもやるというのがポイント」(根本さん談)とのこと。

割烹やました 
京都市中京区木屋町通二条下ル上樵木町491-3
TEL 075-256-4506

 

3、光悦寺

「江戸のマルチ文化人(書、陶芸、茶、芸術……)、本阿弥光悦が徳川家康より拝領した鷹峯の地に移住し、一門で開いた芸術村に位置する草庵の跡。大徳寺から車で5分程度なのに、遠くに京の街を望む、侘び寂びの世界が広がっています。押し出しゼロのスーパー引き算の観光スポットを訪れれば、京都の別の顔にふれて心和みます」

光悦寺は京都市北区鷹峯にある日蓮宗の寺院。有名な観光スポットからのアクセスも良いのに、この寺の周辺はいい意味で「いきなりど田舎」。木々に囲まれた山の中、人気のない静かな世界に浸れる絶好のおこもりエリアだ。

現代風に言えば光悦率いるアーティスト集団がパトロン・家康の支援を得て、活動拠点(&住居)にしたというのがこの光悦寺。光悦は、桃山から江戸時代に生きた京都の上層町衆で江戸初期随一の文化人だ。家業は刀剣の鑑定・研磨だったが、そのほか絵画、陶芸、書道、作庭などあらゆる分野に秀でていたそうだ。

本堂の渡り廊下を進むと幾つかの茶室で構成された庭園がある。庭園には竹で組んだ有名な光悦垣があり、紅葉の季節には絶妙のコントラストを生み出している。日頃のもやもやから解放されて、無になりたい時に出掛けたい寺である。

光悦寺
京都府京都市北区鷹峯光悦町29
TEL 075-491-1399