スプマンテと一緒くたにしてはいけない。「フランチャコルタ」はイタリアのシャンパーニュである

レストラン熱中派 #9

レストランに入って、まず聞かれるのは「お食事の前に何かお飲み物は?」。

フレンチなら「シャンパーニュを」でしょう。さらに銘柄を聞く、指定する方がエレガント。「シャンパンね」もしくは「泡もので」ぐらいのラフな感じもアリ。ただ、「シャンペン」はちょっと……。何も知らない無粋なおっさんになってしまうので、ご注意を。

さて、イタリアンなら何がカッコイイか? 「スプマンテ(発泡酒)」? いえいえ、2016年夏に使えるキーワードは、一歩踏み込んで「フランチャコルタ」。

断っておくけど、これは私が昨年イタリア取材で現地に行ったがために、縁もゆかりもできてしまい、義理で書いている……なんてことは決してない。

「フランチャコルタ」はイタリア製のシャンパーニュのこと。イタリア北西部ロンバルディア州ブレーシャ県(ミラノから車で30分ほど)のフランチャコルタという地域で作られた発泡酒を指す。

歴史はまだ浅い。1995年に瓶内二次発酵方式(シャンパーニュと同じ)のみで作られるワインとして、イタリアのDOCG統制保証原産地呼称の認定を受けた。

フランチャコルタの町の中心にあるのがイゼオ湖。古くからミラノのお金持ちの週末の家がある地域だった。

私がフランチャコルタ好きになったのは、ノンヴィンテージでも、シャンパーニュよりも長く熟成させるので、きめ細かい泡にしなやかなのどごしが楽しめるから。さらに「サテン」と呼ばれるカテゴリーは別格。「絹」というその名前の通り、シャンパーニュよりやわらかい(ガス圧が弱い)舌ざわりなのだ。

こんな素敵な泡ものがあるのに、今まで日本のイタリアンレストランではそれほどみかけなかった。ところがフランチャコルタ協会自体が日本へのプロモーションに力を入れ出し、ようやく広まってきた。

もっとも知られているブランド「カ・デル・ボスコ」の社長で昨年末までフランチャコルタ協会の会長を務めていたマウリッツイオ・ザッネッラ氏は昨年から何度も訪日。先日、日伊国交150周年の記念に限定ラベルを付けたキュヴェ・プレステージを発表した。

このラベルに描かれているのが、商売繁盛の神・恵比寿さん(関西弁で『えべっさん』とイタリア、日本両国の地図)。実は1800年代、日本政府は印刷技術の進んだイタリアからたくさんのイタリア人を招聘。

その一人・若き彫刻家ヴェンチェンツォ・ラグーサ氏は、1878年に紙幣の裏面に印刷された恵比寿さんの肖像を担当。それをベースに、新たにデザインした恵比寿さんを今回のラベルに日伊の国交のシンボルとして使用している。

「カ・デル・ボスコ」のワイナリーには、現代アートがあちこちに。でも、サイとワイナリー。アヴァンギャルドすぎてわからん!

カ・デル・ボスコ キュヴェ・プレステージ。先行販売が4月13日~日本橋三越「イタリア展」から。その後、東急百貨店本店・東横店、伊勢丹新宿店、高島屋日本橋店など順次他店舗でも販売を予定。販売価格:参考小売価格¥4,800(税別)
カ・デル・ボスコ キュヴェ・プレステージ。先行販売が4月13日~日本橋三越「イタリア展」から。その後、東急百貨店本店・東横店、伊勢丹新宿店、高島屋日本橋店など順次他店舗でも販売を予定。
販売価格:参考小売価格¥4,800(税別)

都内のイタリアンなら『ブルガリ・イル・リストランテ』は「カ・デル・ボスコ」のさまざまなタイプをそろえている。北参道『コンヴィヴィーオ』の樋口マネージャーもフランチャコルタ好き。2月9日にオープンしたばかりの白金台『リストランテ・センソ』も、日替わりでグラスのフランチャコルタを用意している。

シャンパーニュに比べると、2~3割はお値打ちなのも、今後、広まる大きな要素。レストランでも家でもフランチャコルタ、味わってみて欲しい。

 

【Byron’s Pick Up】

 

 

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