昨今の謝り続ける不倫ブームなど笑止千万!? 格調高き新国立劇場のオペラ「ウェルテル」

砂漠のような東京でも…週刊ファッション日記
~番外編 #3

初台の新国立劇場でマスネのオペラ「ウェルテル」の初日を観た(4月3日)。

日本ではフランス・オペラの上演が本当に少ない。「カルメン」(ビゼー)と「ホフマン物語」(オッフェンバッハ)がやたらと人気で、本当にフランスの香気漂うオペラというのはなかなか上演されないから、今回の「ウェルテル」はその渇きを癒した。

原作はドイツの文豪ゲーテの「若きウェルテルの悩み」だ。しかしこのオペラはマスネの手によって完全にフランス・オペラとしての装いをまとった。誰が言ったか「ドイツ語は犬を叱る言葉であり、フランス語は愛を語る言葉」という名言を納得させた。

ストーリーは説明の必要もないくらいシンプルだ。

第1幕:舞踏会から帰ったウェルテルとシャルロット

「私はあなたを愛してしまいました」「駄目です。私は人妻です」「でも私はあなたを忘れられません」「絶対に、駄目です」「運命は私を見捨てた。死ぬしかない。バーン」「ああ、なんていうことしてしまったのですか。実は私も一目見た時からあなたを愛していたのです」。

ゲス極、イクメン議員、乙武某などが不倫ニュースを量産している昨今からしたら、この青年と人妻の純情ストーリーはちょっと古めかしいかもしれない。しかし、メロディメーカーのマスネがフランス語の台本につけた音楽は全くもって甘美極まりない。