値上がりが心配!? マコネとムルソーの巨匠が手がけたコラボワイン

ワイン縦横無尽 #5

プイィ・フュイッセやサン・ヴェランなどマコネの白ワインは、ムルソーやピュリニー・モンラッシェといったコート・ドールのものより格下ととらえがち。しかしながら1930年代まで、パリのレストランではプイィ・フュイッセのほうがムルソーよりも高く売られていたという。

なぜ格下に見られるのか? その理由は簡単だ。

マコネには1級畑や特級畑といった格付けがない。第二次大戦時、ドイツによる占領を受けずにいたマコネは、商業的に成功していたため格付けを軽んじてしまった。ようやくその過ちに気付いた造り手らは、マコネにも1級畑をと動き出し、INAO(国立原産地呼称認定機関)に申請。2~3年後には正式に承認される見通しだ。

その旗振り役のひとりがオリヴィエ・メルラン。コリンヌ夫人を伴い、15年ぶりに来日した。

87年が初ヴィンテージの新参者だが、新参者ゆえにマコネの現状に満足しなかった。ひたすら品質を追求し、職人的手法でワインを醸造。全体の95パーセントが機械収穫というこの地方で手摘みにこだわり、選果にも余念がない。

そんな彼らは造り手たちからの信頼も厚く、ムルソーのスーパースター、ドメーヌ・デ・コント・ラフォンのドミニク・ラフォンとも長年の交友関係にある。90年代末、ラフォン家がマコネのブドウ畑を取得する際、その相談にのったのが誰であろう、オリヴィエ・メルランなのだ。