蔵元の気質はDNAに埋め込まれ、絶滅の危機を脱する!?

佐渡からの日本酒通信 #2

古来より、酒は神事の一部でありました。そのためか、日本酒を造ることを生業とする家を指す“造り酒屋”という響きには、少々クラシカルながらも神聖なイメージを感じなくもありません。

では、その当主である“蔵元”はというと、こちらは一気に現世の生きものを感じさせ、藍色に染め上げた法被に身を包む老若紳士のシルエットが頭に浮かびます。蔵元とは、すなわち酒を造る家や企業のオーナーでありますが、この言葉、何かとステレオタイプなイメージで語られることも多いもの。

例えば……、

「お酒強いんですよね、蔵元だし」 飲めない人も意外と多いのです。

「日本酒しか飲まないんですよね、蔵元だし」 ビールもワインも結構飲みます。

極め付けは「お金持ちなんですよね、蔵元だし」 めっそうもない……(汗)。

蔵元という人種がお大尽さまだったのは昔の話。多くがかつては庄屋など地元の名士でありました。けれど戦後の農地改革などを経て財を減らし、そのマインドだけが受け継がれて今に至ります。

このマインドが醸すのか、蔵元には特有の「におい」があるような気がします。