そうだ、レオナルドに会いに行こう。

レオナルドファンにとって彼の聖母子像をすべて観るのは一つのテーマである。そんなテーマに取り憑かれるとパリ、ロンドン、ミュンヘン、サンクトペテルブルクとまわることになる。

展覧会ではイタリアから手稿や素描も出品されている。

日本初公開の直筆ノート『鳥の飛翔に関する手稿』。空を飛ぶ機械を作ることはレオナルドの研究テーマの一つだったが、そのために鳥が飛ぶときを観察し、図と文章で書き留められている。たとえば「上昇する鳥は、羽ばたかずに、翼を常に風の流れに対して上向きにして、たえず旋回運動をしながら飛ぶ」などとある。

この手稿、文字はレオナルドならではの鏡文字。大きさ21.3×15.4cm、20紙葉(表紙と裏表紙を除くと38ページ)からなり、レオナルドがミラノを離れフィレンツェに滞在していた1505年に記された。

一時はナポレオンが所有していたが、その後、盗難や散逸に遭い、現在はトリノ王立図書館が全紙葉を所蔵する。

レオナルド・ダ・ヴィンチ『鳥の飛翔に関する手稿』第10紙葉裏 トリノ王立図書館 ©Biblioteca Reale
レオナルド・ダ・ヴィンチ『鳥の飛翔に関する手稿』第10紙葉裏
トリノ王立図書館 ©Biblioteca Reale

ヴェネツィアのアカデミア美術館からは花や子どもを描いた素描が届き、日本初公開となっている。

レオナルド・ダ・ヴィンチ《花の研究》アカデミア美術館素描版画室
Su concessione del Ministero per i Beni e le Attività Culturali-Venezia Gallerie dell’Accademia

万能の天才、レオナルドに関する本は伝記、画集ともにあまた出版されているので、ここではマンガに登場するレオナルドを紹介しよう。

講談社の『モーニング』に2005年から不定期連載されている惣領冬実『チェーザレ 破壊の創造者』(監修=原基晶)。

教皇をも輩出したスペインの名門貴族ボルジア家の後継者、チェーザレ・ボルジアを中心に、架空の人物を織り交ぜつつ、当時の権力者・有名人の群像劇を描く。

単行本第2巻ではチェーザレとレオナルドの初対面の場面が描かれる。

チェーザレとレオナルドは因縁浅からぬものがあり、生前に描かれたチェーザレの肖像画といえば26歳頃の彼をレオナルドが描いたスケッチがあるのだ。

また、のちにチェーザレが率いる軍の建築技術監督兼軍事顧問としてレオナルドは行動を共にすることになる。

©惣領冬実/講談社

 

展覧会情報:

日伊国交樹立150周年記念 特別展「レオナルド・ダ・ヴィンチ 天才の挑戦」

会期:2016年4月10日(日)まで
会場:江戸東京博物館 1階特別展示室
〒130-0015 東京都墨田区横網1-4-1
TEL:03-3626-9974(代表)
http://www.davinci2016.jp/
開館時間:午前9時30分~午後5時30分(土曜日は午後7時30分まで)
※入館は閉館の30分前まで
休館日:毎週月曜日(ただし、3月21日・28日は開館、3月22日(火)は休館)
観覧料:(税込)一般1,450円/大学生・専門学校生1,160円/小学生・中学生・高校生・65歳以上730円

 

Cover Photo:レオナルド・ダ・ヴィンチ《糸巻きの聖母》バクルー・リビング・ヘリテージ・トラスト蔵