二つの“記念”から学んだこと「大きな本棚」

パルコブックセンターはビジュアル本の品揃えに定評のあるお店です。そして年に1度、サンプル本や売れ残り品を集めたセールを開催します。パルコブックセンターにある洋書はすべて欲しかったので、セール初日にいち早く駆けつけ、段ボール数箱分の本をまとめて購入。手にとった大型本をどんどんレジに運んで行くのは快感でした。

それでも本棚をいっぱいにするのには数年かかりました。その中でも最大の買い物は、ブルース・ウェーバーの写真集です。

10年ほど前、青山の改装前の紀ノ国屋跡地で日本初のブルース・ウェーバー写真展が催されました。彼の写真集をすべて持っているほどのファンですから、“記念”にオリジナルプリントを一点だけ買う決心を。しかし会場を何度まわっても、買いたいと思う作品が見つかりません。欲しい写真がないのです。そこで自分にとって彼のいちばんの魅力は、写真ではなく写真集だったことに気づいたのです。

彼の写真はすばらしいけれども、それを何倍にも魅力的に見せているのは、写真集の持つ造本感覚や編集力だったのです。この“記念”の買いものを探したことから、あらためて編集という作業がいかに大切な仕事であるかを学びました。

text:Yasushi Fujimoto

 

About Library

パルコブックセンター

東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコpart1 B1F
tel:03-3477-8736
営業時間:10:00〜21:00
※定休日は渋谷パルコに準ずる

 

Image Photo:Tata Chen/shutterstock