『ロッキー』シリーズのスピンオフなんだけど、クライマックスでは、『ロッキーのテーマ』が流れて、大盛り上がり!

前作『クリード/チャンプを継ぐ男』は観てないが、このストーリーだったら、楽しめる。

『クリード 炎の宿敵』2019年1月11日(金)より全国ロードショー
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2018 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. AND WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

スティーヴン・ケイブル・ジュニア監督作品『クリード/炎の宿敵』(原題Creed 2)はこんな話だ。

亡きアポロの息子、アドニス・クリード(マイクル・B・ジョーダン) はラスベガスのMGMグランドの満員の会場で熱い注目を浴びながら、世界ヘビー級タイトルマッチのリングに立っていた。彼のセコンドには、信頼するロッキー・バルボア(シルヴェスター・スタローン)がいる。フィラデルフィアのニューヒーローと讃えられたアドニスは、この試合に勝利し、チャンピオンベルトを手にした。幸福の絶頂にいるアドニスは、その夜ホテルの部屋に戻ると、恋人のビアンカ(テッサ・トンプソン)にプロポーズした。

そんな折、アドニスとビアンカが初めてデートしたバーを訪れると、テレビでウクライナからやって来たボクサー、ヴィクター・ドラゴ(フロリアン・ムンテアヌ)が記者会見を開いていた。彼は、アドニスの父アポロをリング上で死に追いやった旧ソ連のボクサー、イワン・ドラゴ(ドルフ・ラングレン)の息子だ。その会見は、ヴィクターと試合をするようにアドニスに向けた挑戦状だった。チャンピオンベルトを懸けた2人の試合を、父親の弔い合戦を世界中の人が観たがっていた。

『クリード 炎の宿敵』2019年1月11日(金)より全国ロードショー
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2018 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. AND WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

まもなく、ロッキーの経営するイタリアンレストラン〈エイドリアンズ〉で、ロッキーとドラゴが久々の再会を果たす。実はロッキーとの試合に負けたからのドラゴはつらい人生を歩んできた。妻は彼のもとを去り、彼と息子のヴィクターは国から追放された。ロッキーがアメリカのヒーローになっている間に、敗者ドラゴはすべてを失っていた。

イワン・ドラゴの怒りや悔しさも、ハングリーな環境でボクシングの腕を磨いてきたヴィクターの闘志も、ロッキーには痛いほど理解できた。しかしロッキーは、アドニスにこの試合を受けさせることはしたくなく、セコンドを降りる。

『クリード 炎の宿敵』2019年1月11日(金)より全国ロードショー
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2018 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. AND WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

一方、ある日アドニスは、ビアンカの妊娠を知らされる。拠点とロサンゼルスに移した。今度は自分が父親として、新しい生活が始まろうとしている。しかしそれでもアドニスは、父アポロの無念を胸に、ヴィクターと闘いたいという決意を固めていた。

こうして全世界が注目する試合を向けて、アドニスがトレーニングを開始する。アドニスの母メアリー・アンからの手紙を受け取ったロッキーはもう一度、アドニスを鍛え直す。ロッキーとアドニスは、「虎の穴」ともいうべきあまりにも過酷な試練に立ち向かう。

このトレーニングが感動的だ。アドニスが全速力で走るフォームがやたらカッコいいのだ。走るフォームを観て感動させられたのは、是枝裕和監督作品『海街diary』の広瀬すずを観て以来だ。

そしてアウェイの地ロシアで行われるヘビー級タイトルマッチが、この映画のクライマックスになる。あのビル・コンティ作曲の『ロッキーのテーマ』(原題Gonna Fly Now)がいつ流れるのかに注目していたら、最後の最後、ここしかないという絶妙なタイミングで流れるのだ。

この『ロッキーのテーマ』は、1977年、第1作『ロッキー』が世に出てから、「もっとも人の気分を高揚させる曲」に君臨してきた。評価も素晴らしく、アカデミー歌曲賞を受賞している。ものすごくトランペットが効いている。

作曲はビル・コンティで、作詞はキャロル・コナーズとアイン・ロビンズ。デエッタ・ウェストとネルソン・ピクフォードが歌った。印象的な歌詞は、ロッキー・ボルボアがフィラデルフィア美術館の階段を駆け上がり、ビクトリーポーズをとる場面で使われた。

特筆すべきは、製作にアーウィン・ウィンクラーとウィリアム・チャートフが名を連ねている。とくに、ウィンクラーは1976年の第1作『ロッキー』、1980年の『レイジング・ブル』、1983年の『ライト・スタッフ』、1990年の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』など、わが師マーティン・スコセッシ監督と深い関わりがあり、全部でアカデミー賞に52のノミネートをされ、そのうち12のアカデミー賞を受賞している名プロデューサーなのだ。

彼は現在、マーティン・スコセッシ監督、ボブ・デニーロ、アル・パチーノ、ジョー・ペシ共演作品『ザ・アイリッシュマン』(原題The Irishman)を製作中であるというから楽しみだ。

画像提供:ワーナー・ブラザース映画
©2018 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. AND WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
動画:The Soundtrack Dealer – YouTube