ザンバーノがひとり瞑い海を見つめるフェリーニ監督の名作『道』の悲しいラ ストにとめどもなく涙を流してしまう、樹木希林さん主演の『日日是好日』

オトコ映画論#120

©2018「日日是好日」製作委員会

大森立嗣監督作品『日日是好日』
×フェデリコ・フェリーニ監督作品『道』(1954)

今年の邦画のトップワンは、10月にしてこの映画に決まった。

いつもならクリント・イーストウッドかマーティン・スコセッシの監督作品が洋画のトップワンになることが決まっているが、今年の期待作は、レディ・ガガ主演&ブラッドリー・クーパー監督・主演、クリント・イーストウッド製作作品『アリー/スター誕生!』(おまけに音楽がエディ・ヴェダーらしい!)が12月21日公開だから、年末まで待たなければならないのだ。

「にちにちこれこうじつ」と読むこの映画がすごいところは、世界的にも季節感がひときわ優れている日本人の特性を最大限に生かして、映画では、立春、雨水、啓蟄、春分、晴明、穀雨、立夏、小満、芒種、夏至、小暑、大暑、立秋、処暑、白露、秋分、寒露、霜降、立冬、小雪、大雪、冬至、小寒、大寒といった二十四節気(一年を二十四等分したもの)ごとに時間が進行していく。