圧倒的な感動と興奮!山形の女子高生たちによるスウィングジャズ『シング・シング・シング』がカッコいい

『リンダリンダリンダ』のあらすじはこうだ。とある地方都市にある高校では、文化祭を数日後に控えたある日、軽音楽部所属の5人組のガールズバンドがギターの骨折を発端に分裂。ギターとボーカルがバンドを離れたが、他の3人はステージに立つことを諦めなかった。彼女たちは韓国からの留学生(ぺ・ドゥナ)をボーカルに引きいれ、THE BLUE HEARTSのカバーを目指す。

ただし、『リンダリンダリンダ』の場合、撮影は群馬県の前橋市と廃校になった群馬県の旧前橋工業高校で行われており、野球部の打球音とか、部活の音がまったくなかったのは惜しかった。この点について山下敦弘監督に質問したら、「つい、うっかりしてた。もう廃校になった前橋工業高校の校舎を使ったので、そうした生活音を出すのがひと苦労だった」と弁解した。

いっぽう、周防正行監督作品で有名なアルタミラピクチャーズの桝井省志製作総指揮、矢口史靖監督・脚本の『スウィングガールズ』は、こんな話だった。東北地方の山形にある山河高校の、落ちこぼれ学生だった友子〔上野樹理〕ら13人の女子生徒は、夏休みの補習授業をサボるために、食中毒で入院した吹奏楽部のピンチヒッターに応募する。唯一、食中毒を免れた吹奏楽部員・拓雄〔平岡裕太〕の指導で、ビッグバンドジャズをはじめた友子らは、次第に演奏の楽しさに目覚め、ジャズにのめりこんでいく。しかし、吹奏楽部員が退院して復帰したため、あえなくお払い箱になってしまう。ところが、2学期になると友子らは、演奏の楽しさが忘れられず、新たにバンドを結成し、楽器を買うためにアルバイトで費用を稼ぎ、ビッグバンドジャズにのめりこんでいく。

バンドの正式名称は「スウィングガールズ&ア・ボーイ」。略して「スウィングガールズ」。主役のテナーサックス担当の鈴木友子役の上野樹里のほか、トランペット担当の斉藤吉江役の貫地谷しおり、トロンボーン担当の関口香織役の本仮屋ユイカといった女優たちが顔を揃える。

また山河高校関係者では、吹奏楽部部長役で、今をときめく高橋一生が出ている。

フレッチャー・ヘンダーソンが編曲した、ベニー・グッドマン楽団の演奏が有名なスウィングジャズの名曲『シング・シング・シング』〈原題Sing, Sing, Sing(With a Swing)〉を演奏するラストが圧倒的感動なのだ。

これは、1936年に発表された「スウィンガーの王様」こと歌手・トランペット奏者のルイ・プリマによって書かれた曲である。

トロンボーンとトランペットの掛け合いによる躍動感あるイントロ、サクソフォーンとトランペットが奏でるマイナーキーにもかかわらずダンサブルで華やかなメロディ、延々と続くドラムソロが印象的な楽曲であり、スウィングジャズの特徴を余すところなく盛り込んだ一曲と言えよう。

画像提供:東宝
動画:NudeAvenger – YouTube