NASAと共に火星の家を作る、気鋭の建築集団(後編)

Photo:Akiko Ichikawa

THE NEW YORKERS #11: Masayuki Sono & Ostap Rudakevych

前編から続きます

iPhoneが世に出たのが2008年。UberにTesla、Amazon 、Instagram、Facebook、Tinder 、VR、SiriやAlexa、そしてAI……。この10年でコミュニケーションから情報伝達の方法、ビジネスの流れはもちろん、生活の隅々までが大きく様変わりした 。

デジタル化やテクノロジーはかつてないスピードで発達しており、これまで映画やSFのストーリーの中だけで繰り広げられていた未来的な世界が、今や現実のものになろうとしている。そういえば昨年第2弾が公開されたが、映画「ブレードランナー(1982年公開)」の舞台は2019年だった。

Photo:Akiko Ichikawa

「僕が初めて観た映画は『スターウォーズ』。子供のころは『Brave New World(すばらしい新世界/オルダス・ハクスリー著、1932年刊)』や『1984(ジョージ・オーウェル著、1948年刊)』を読んだものだけど、そこに描かれている近未来はとっくに通り越してしまっている。

時代の変化は急激すぎて、今、人々はどんな未来像を思い描いているのだろう?と考えた時、僕らのイマジネーションはある意味で圧迫されているかもしれない、現代と未来の境界が近くなりすぎて。

でも建築家としては自分が持っているイメージやアイディアを、現実化していくのが仕事。もしかしたら僕らのイマジネーションが未来に影響を与え、また、リアルに未来を作っていく可能性がある、と考えればすごく面白いポジションにいる(R)」

Photo:Akiko Ichikawa

「70~80年代、僕らはスターウォーズやブレードランナーをみながら育ってきた世代であり、またデジタルとアナログの両方を理解できるブリッジのような存在でもある。個人的にはまわりでは一番最後までブラックベリーを使っていたくらいで、新しいテクノロジーの恩恵はあまり受けていないかも。Uberさえ使ったことなくて(笑)。

情報過多の時代においては、イマジネーションをふくらませるための自分のスペースを意識して確保することも必要だと思っています。僕はTVよりはラジオが好き。音声のみのほうがより豊かなイメージを思い描くことができるから(S)」。