新入社員を迎える側が気を付けることは?

例えば、朝、会社のドアを開けて入って行く時「おはようございます」と声に出して挨拶をしていますか? 何も言わずに黙って自分の机に直行し、パソコンをあけて画面を見ていませんか? 自分では意識していなくても習慣になっているかもしれません。

今さら挨拶するなんて気恥ずかしいし、自分が挨拶してもしなくても関係ないと思うかもしれません。ところがこういうところは案外見られているのです。

研修でいろいろなことを学んでも、実際の場面と違っていたら意味がなくなり「会社で挨拶はしなくていいのだな」とすぐに認識してしまいます。研修期間が終わって、配属されるとあっという間に社内の雰囲気に慣れてしまいます。

おはようございます、お疲れ様です。行ってらっしゃい、行ってきます、何気ないこういう挨拶は、会社の雰囲気を作る大事な言葉なのです。

特に今は何でもメールになりがちで、隣の席の人にでさえメールを送るくらいです。皆が下を向いた、しんとした社内でパソコンの音だけがカチカチしているのも、なんだか殺伐としますよね。

私の知り合いが、転職をしたらまさにそういう会社でした。隣の人ともパテーションがあり気軽に話せない、会話はすべてメール、挨拶もしない、という状況に最初驚き、わからないことも聞きにくいと、悩んでいました。

このことから、かなり前に通っていた青山の美容院のことを思い出しました。私の担当の人はとても優しく接してくれたのですが、その人以外の人は、目があっても会釈くらいしかしてくれず、何だか冷たい雰囲気でした。「都会の美容院ってこんな感じなのね」と思ったものの、結局最後までなじめませんでした。

それから時を経て、今は別の美容室に通っています。同じ青山ですが、有名女優もたくさん通っている有名美容室。最初はかなり気後れしましたが、実際に行ってみると、かなりフレンドリーな雰囲気でした。スタッフの方が元気に挨拶をしてくれて、すぐに名前も覚えてくれたのに驚きました。

挨拶だけで人はとても居心地よくなるのだとつくづく思いました。たかが挨拶ですが、されど挨拶、大事なコミュニケーションの一歩です。明るい挨拶を交わし合うだけでその場が活気づくのです。

新入社員が入ってきたことをきっかけに、今日から声に出して挨拶をするように心がけてみてください。それも相手が挨拶をしてきたら返す、のではなくまずこちらから挨拶をするのです。新入社員は緊張しているので、こちらから声をかけると安心して嬉しい気持ちになるものです。社外から帰ってきた時も、下を向いていないで、顔をあげて目を合わせて「お帰りなさい」と言うようにしてください。相手はそれだけで受け入られている気持ちになるのです。

新入社員に対して「若い人のことはわからない」とか「今どきの人は気が利かない」などと、アラ探しをする前に、まずは自分の態度を改めることが大事です。新入社員を迎えることをきっかけに今までの習慣を見直しましょう。そのことが会社全体の雰囲気をよくすることにつながります。

Illustration:Nao Sakamoto

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