“狭さ”で有名な!? シンガポールのヘリテージホテル

オープンから最初の2年間は、珍しさや個性的なデザインから世界のメディアに注目された。コンデナスト・トラベラーやトラベル&レジャー、ファッション雑誌やビジネス誌まで、アジアの飛行場を使うたびに、本屋に並ぶ雑誌に登場していたのを見かけた。ここは、シンガポールに数多く残る1920~1930年代の‘ネオ・クラシカル’な建物を改造してホテルにしたものであり、内装はかなり斬新に造られているものの、外壁や、長屋のように連なる建物全体は昔のままに残して原形をとどめている。

ホテルの前景、白いコロニアル建築が美しい。/Photo:Hotel 1929

チャイナタウンにはこうした東洋と西洋の融合されたコロニアル建築物が多く残り、ここも外観やフランス風木窓など、中国風な趣と西洋の影響が混じったスタイリッシュでエキゾチックな建築物が多い。ホテルは、こうして魅力をすべて備え、シンガポールのお洒落な若者や欧米人にも好評だ。

ビンテージと新しさの混じったロビー。清潔案が漂うのが快適。/Photo:Hotel 1929

ホテル館内、客室内では宝石箱のように様々な「ここでしか味わえない」体験ができ刺激的だ。最小タイプのスーペリアルームでは、スーツケースがベッドの上でしか開かない。つまり開くための充分なスペースがないのだ。本当に、これではベッドに居ながらにして洗顔や、シャワーまで可能?と、笑い話では済まされないタイニーな客室スペースなのである。

なんでもベッドに居ながらできそうなホテル最小のタイプの客室。/Photo:Hotel 1929

小さいのは部屋だけに限らず、ベッドサイドテーブルに置かれた10cm四方の超ミニコンポのスピーカーなど、見たこともない小さなものだった。中でも最も驚いたのは、「え~!」と声を挙げた‘ウルトラ・スーパー・極ミニ冷蔵庫’だった。扉を開けると、それでも缶ジュースや缶ビールの普通サイズが‘4本’は入るかもしれない。これは特注?と思いきや、売っているものだと言われさらに驚いた。

しかしながら、ホテルのロケーションはチャイナタウンのど真ん中にあり、一歩ホテルから外に出れば、街には情緒たっぷりの赤や黄色の中国商店独特の飾りが見え、美味しい中華料理店にもたどり着ける。

‘漢字’がズラリと並ぶ地区の風景も日本人には親近感を覚える。周辺のみならず、ホテル館内にあるフュージョン・レストランもなかなかで、環境を考えて作られたレストランは中古品の家具調度品が並び、シンプルだが今時の洒落たセンスに溢れ、個性的なフュージョン料理でゲストをもてなしている。

Photo:Kyoko Sekine
画像提供:Hotel1929

■ホテル情報

Hotel 1929
50 Keong Salk Road, Singapore 089154
Tel(+65)6347-1929  Fax(+65)6327-1929
http://www.hotel1929.com/