ホテルは無事、メキシコの復活を祈る

ここに紹介するそのプエブラのホテル「ラ・プリフィカドーラ」は、歴史的な町プエブラに生まれたスタイリッシュなホテルとして、あっという間に世界のトラベラーを魅了した。場所はメキシコシティからバスで2時間半、美しいコロニアルシティ、‛プエブラ’の旧市街に、2007年5月に誕生。歴史と未来が癒合したようなホテルである。

公園側から見たホテルの横の外観。鐘楼は隣接の教会の塔。/Photo:La Purificadora

ホテルの内装はシンプル&スタイリッシュ。もともと建物自体は1884年頃から製氷のファクトリーだったもの。ホテル名の由来は、当時のファクトリーが水を‛浄化する’(ピュリファイ)して氷を生産していたことに由来し、「ラ・プリフィカドーラ」(浄化)と名付けられた。

館内には当時の多くの内装部分がそのままに残されており、建築の際、ロビー周辺からはボトルやコップ類も多々見つかったといい、考古学者による調査の結果、発見物すべてが歴史の貴重なサンプルとして「国立歴史人類学研究所」に展示されることになったという。

エントランスを入ったところにあるライブラリ&会議室。/Photo:La Purificadora

建物デザインは、世界的な建築家リカルド・リゴレッタ(2011年12月30日、80歳没)だった。45年以上のキャリアを持つ氏は、日本の有名建築家たちにも、また世界の建築家にも多大なる影響を与えた人物である。「ラ・プリフィカドーラ」も、現在、彼の後継者である子息とのコラボレーションとして、「リゴレッタ&リゴレッタ」としての仕事だった。

その功績は「AIA」(米国建築家協会)に認められ、ホテル開業年には、57もの候補中からトップの座である‛建築家ゴールドメダル’を受賞。さらに同年、日本の‘高松宮殿下記念世界文化賞建築家部門賞’を受賞、来日を果たしたものの、同年に死去している。

ホテルのエントランスから奥に入ると広いオープンエアのロビーラウンジが広がり、中央には暖炉、その傍らにはメキシコのピラミッドを彷彿とさせる階段が造られ、客室へと通じている。内装全体のトーンは、‘リゴレッタ色’と呼ぶビショップ・パープルが配され、また、建築資材のほとんどがリサイクルの木々や、オリジナルの建物を残した遺跡の石、プエブラ付近で採掘されるオニキスなどが利用された。館内のレストランでは、伝統料理を基本としたヌーベル・メキシカンが供され、その美味しさと斬新なプレゼンテーションに、アートのようなメキシコ食文化の深さが感じ取れる。

■ホテル情報

La Purificadora
Tel (52-55) 309-1920
Callejon de la 10 Norte 802
Paseo San Francisco, Barrio El Alto
Puebla, Puebla, 72000, Mexico
http://www.lapurificadora.com/