【銀座中毒者100人×100点】純銀薬缶から注がれる熱燗と名物ドライカレー

銀座のお店には多くの名物・逸品や人物がおり、それを目当てに来店されている方も多い。鳥繁さんも例外なく両方がそろっているお店である。建築家のコルビジェが来日した際、弟子の前川國男、坂倉準三、吉阪隆正らの案内で銀座を訪れ、こちらを訪問している。焼き鳥がおいしいのは言うまでもないが、私が今回オススメするのは佐々木さんが注いでくださる熱燗と名物のドライカレーだ。

まず、注目したいのは佐々木さんによってピカピカに磨き上げられた銀の薬缶。いつ伺っても光り輝いている。佐々木さんは、このピカピカの薬缶でお酒を程よい温度に温め、ガラスのコップに注いでくださる。注ぎ方も見逃してはならず、テーブルに置かれたコップに熱燗を注ぎ、こぼれないギリギリのところでピッタリと止められる。これが、本当にすばらしい職人技なのだ。

着物で伺った際にはお客様が飲みやすいように量を減らすか否かを聞いてくださるのだが、私はお酒が大好きなので着物の時でも通常通り注いでいただく。また、季節に合わせ、調整された適温の燗がなんとも心地よい。私は年中この燗をいただく。この技に魅せられ、佐々木さんに会いたくて通われている常連も多い。

大半の人がこのドライカレーもオーダーしており、私も例外なく毎回頼む定番メニューだ。私は、予約の際に必ず人数分取り置きをお願いしている。私は普段、お酒を飲むときはご飯を食べないことが多いのだが、これだけは別腹で締めに欠かせない逸品だ。もともと、まかないで出されていたメニューだった。カレー粉で絶妙に味付けされ、程よく固めのご飯はまさに私にとっての“口福”なのである。

銀座には新聞社の本社や出版社が多かったこともあり、さまざまな文化人の逸話がある。また、建築という観点から銀座の街をみると、歴史ある建築や世界で活躍されている名だたる建築家が設計した建物が多く存在し、散策だけでもかなり楽しめるのも魅力だと思う。また、日本一“画廊”の多い街でもあり実は気軽に訪問できるので、勇気を振り絞って入口をくぐり抜けると新たな世界が開けると思う。そこには、国宝級のお宝から未来の巨匠の作品まであり、日々様々な展覧会が行なわれている。

何より、私が感じているのは、実は入ってみたら人情味のある街であることが最大の魅力だと思う。それは、銀座で生きる人のみならず、訪れる方々によって形成されている。銀座ほど行く人と行かない人がはっきり分かれている街だと思うが、ぜひ一度銀座へ足を運ばれることをオススメしたい。

銀座鳥繁の「熱燗」と「ドライカレー」

昭和6年(1931年)に夫婦二人で屋台から創業した老舗の焼き鳥店。養鶉業者と二人三脚で復活させたという『和の鶉』を食せる「内田上鶉焼き」や、オリジナルの配合で病みつきの食感と味を誇る「つくね焼き」、常連客のリクエストから生まれた「蒸し鶏サラダ」など絶品の鳥料理を味わえる。「銀座鳥繁名物ドライカレー」850円(税込)、「純銀薬缶からの燗酒」700円(税込)。

店舗情報

銀座鳥繁
住所:東京都中央区銀座6-9-15
電話:03-3571-8372
時間:[平日]11:30~14:00、17:00~22:00/[土]16:00~21:00
定休日:日・祝日

佐々木倫子
マスコミにて秘書・広報を担当

秋田県横手市出身。日系・外資系銀行勤務や、ITベンチャー企業でのIR・広報を経て現職。ウェブサイトの制作・更新も担当。銀座の若手経営者の邦楽同好会「からす組」に参加し、メンバー一同で9月末に行なわれる「銀座くらま会」に出演ならびにアメブロ「銀座スタイル」にて情報を発信している。