ダシュウッド・ブックス店主が作るダウンタウンカルチャーと写真の未来(前編)

Photographs by Akiko Ichikawa

THE NEW YORKERS #8:David Strettell

マンハッタンのノーホー地区にあるボンドストリート(Bond Street)といえば、今ではニューヨークで最もラグジュアリーなコンドミニアムがずらりと立ち並ぶストリート。しかし、その昔から数多くのアーティストたちが拠点としてきたエリアでもある。

2005年に開業した写真集の専門書店「Dashwood Books (ダシュウッド・ブックス)」はこの界隈のアートの伝統とダウンタウンスピリットを脈々と受け継いでいる数少ない場所といっていいだろう。

Photographs by Akiko Ichikawa

店主であるデヴィッド・ストレッテルはウェストロンドンの出身で、ニューヨークにやってきたのは1985年。ちょうど、ジャン・ミシェル・バスキアがこの界隈の壁に落書きをして“グラフィティ”アートの潮流を作っていた頃だ。

ニューヨークではトップファッションフォトグラファー、マリオ・テスティーノのアシスタントとしてキャリアをスタートした。その後ドキュメンタリー写真に興味を持った彼は世界最高ともいわれる写真家集団「MAGNAM(マグナム)」に入り、エディターとして12年勤務した。