【銀座中毒者100人×100点】職人の温もりあふれる江戸指物は大人へのステップ

この木箱は大きさがいくつかありまして、用途に合わせて使用しています。筆記用具などを入れておりますこちらは、フタと底の布を選んで注文したものです。「平つか」さんは祖母が好きで、実家にテーブルや屑籠などがありました。幼少の頃より何十年も見てきたこういったものって自分にとって大人へのステップアップといいますか、ご褒美みたいなものなんです。代用が利く単なる“箱”を買うというのも大人ならではの買い物ですよね。どんな布を合わせるかなど、大人の楽しみじゃないでしょうか。

銀座のお店にはそこにしかないものがあります。しかも店主の知識が豊富で、聞けば詳しく説明してくれます。そしてお互い馴れると、人と人とのつながりが生まれる。銀座に根を張ったお店は全国展開するのではなく、そういうつながりを大事にしてきました。ゆえに企業というより、商店のままなんです。最初は身構えるかもしれませんが、お客様には自然体でいらっしゃって、何でも聞いていただきたいですね。

平つかの「木箱」

大正3年(1914年)に江戸指物店として創業。現在は手作業の温もりあふれる木版刷りのポチ袋、手紙用品なども多くそろえる。木箱はフタと底にあつらえる布を京都・龍村織物の生地と藍染の木綿から選べる。希望があれば布の持ち込みも可能。木箱自体は桐製。柾目をそろえた設え、フタの曲線が美しい職人技を見せる。税抜き16500円だ。名刺用など他のサイズもあったが、職人の高齢化により注文が今は難しい状況という。

店舗情報

平つか

住所:東京都中央区銀座8-7-6
電話:03-3571-1684
時間:11:00~18:00
定休日:日、祝日

千谷美恵
銀座いせよし店主

明治元年創業の呉服店「伊勢由」の3女として誕生。幼少より和服に親しむ。立教大学、ウェスタンミシガン州立大学卒業後、シティーバンク入社。銀座支店長を経て家業に戻る。2009年「OLが買える着物を」というコンセプトで「銀座いせよし」を起業。http://www.iseyoshi.com/