1年にたった6日だけ出現する!?雪の旅籠

雪旅籠の灯り/Photo:HIROKO ISHII

オイシイ旅#21

今年はどんなだろうなあ?2月になると思い出す幻想的な雪のお祭りがあります。山形県の霊峰・月山の麓にある月山志津温泉は、出羽三山の山岳信仰の行者の宿場町として栄え、400年の歴史があります。ここに、1年のうちたった6日だけ出現する「雪の旅籠」があるのです。月山志津温泉は冬は豪雪で積雪6mにもなり、除雪した雪は高い壁となって道の脇に積み重なっていきます。「そうだ、これを使って宿場町を再現しよう」。こうして2006年から1年に6日だけの雪旅籠を楽しむお祭り「雪旅籠の灯り」が始まりました。

Photo:HIROKO ISHII

日が暮れると雪の旅籠にぽつりぽつりと、ろうそくの灯りがともり始めます。外は寒いけれど、旅籠に入って、雪に包まれていると温かい。中は、売店になっていたり、お詣りできる場所があったり、甘酒やスイーツがいただける場所もあります。

Photo:HIROKO ISHII

ブルーに輝く氷の世界の「アイスバー」。ろうそくの柔らかな灯りの世界から、雪と氷とLEDライトの別世界です。氷のテーブルの上でいただくホットワインは格別の味わいでした。

Photo:HIROKO ISHII

宿へ戻って、冷えた体を温めようと温泉へ行くと、待っていたのは雪太郎君。そう、温泉で地酒を一杯いかがですか?という宿の粋な計らいです。お宿は月山志津温泉・変若水の湯 つたや。「変若水(おちみず)」とは、聖なる山・月山の祭神「月読命」が持つ若返りの水に由来しています。

Photo:HIROKO ISHII

泉質はナトリウム-塩化物泉。塩が大変濃く、鉄分も含んでいて、体の芯までよく温まって発汗促進します。体を温め、疲れを癒し、月山登山へと備えた宿場町の温泉にゆったりと身をゆだね、真っ白な雪景色を眺めていると、心にも体にもエネルギーがチャージされていくようです。源泉は冷たいのですが、成分が大変濃厚。これを柄杓で汲んでかけ湯できる場所もあります。

Photo:HIROKO ISHII

月山志津は、春の山菜、秋のきのこなど山の恵みが豊富。これを丁寧に整え、大切にいただく知恵が詰まった山里料理の数々はしみじみと美味しいものばかり。滞在した時にいただいた、山菜と鴨団子の汁の美味しさが忘れられません。

今年の雪旅籠はどんなかなあ。雪の便りがくると思い出す、月山志津温泉へまた出かけたいと思います。

Photo:HIROKO ISHII

■参考情報

雪旅籠の灯り
*2017年は2/24~26、3/3~5の6日間
http://www.gassan-shizuonsen.net/yukihatago/

月山志津温泉・変若水の湯 つたや
http://www.gassan-tsutaya.co.jp/