ラヴェルの『ボレロ』が導く大メロドラマ!?

『愛と哀しみのボレロ Blu-ray』(紀伊國屋書店、5800円+税)

オトコ映画論#49

1981年のクロード・ルルーシュ監督の『愛と哀しみのボレロ』(原題Les Uns et les Autres) は、1930年代から1960年代にわたり、パリ、ニューヨーク、モスクワ、ベルリンで交錯する2世代4つの家族の人生を描く、3時間を超える大作メロドラマだ。4つの家族は序盤、やや散発的に交錯するだけだが、クライマックスのパリでのチャリティ公演で全員が一堂に会する。

アメリカ、ロシア、ドイツなどから各界の芸術家が選ばれ、物語のモデルとなっている。ルドルフ・ヌレエフ(バレエダンサー)、ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮者)、エディット・ピアフ(歌手)、グレン・ミラー(音楽家)などがモデルだ。

音楽はフランス映画音楽界の巨匠2人が手掛けた。『ある愛の詩』(1971)のフランシス・レイと『ロシュフォールの恋人たち』(1967)のミシェル・ルグランだ。

最後はエッフェル塔の前で、モーリス・ベジャール(1927-2007)振付でジョルジョ・ドン(1947-1992)舞うバレエ『ボレロ』が強い印象を残す!

Photo:LES UNS ET LES AUTRES © 1981 Les Films 13-TF1 Films Productions. ALL Rights Reserved.

「ジョルジョ・ドンによるボレロのバレエ」は、日本で初めて、パフォーマンスとして知的財産権を獲得、許可なくこの振付で踊ることは許されない。ジョルジョ・ドンは、モーリス・ベジャール主宰の20世紀バレエ団のソリストだったアルゼンチン人ダンサー。惜しくも、1992年に45歳でAIDSのため早逝した。