ラグジュアリーホテルのホスピタリティと親しみやすさが同居するバー ~LE GÉANT(ル ジェアン)Vol.1

オーナーバーテンダーである細田修司さんは、ザ・リッツ・カールトン東京の開業時からバーテンダーを務め、2012年に独立し、この店をオープンした。店名の「LE GÉANT(ル ジェアン)」はフランス語でジャイアントという意味で、店を仕切る細田さんの190cmを超える高身長にちなんでつけられたとか。ホテルで培った技術とホスピタリティを享受できる。

LE GÉANT/Photo:Daisuke Uchida

■LE GÉANTとは?

青山一丁目の駅から徒歩で数分。知る人ぞ知る場所にあるバー、LE GÉANT。見上げる程大きな扉を開けると、これまた高い天井の空間が広がる。店内はメゾネットスタイルになっており、上階はレザーソファが備えられたラウンジスペースだ。店内は黒を基調にスタイリッシュな雰囲気。このロケーションにあって、男性客が8割というのも頷ける。


ル ジェアンの細田さん/Photo:Daisuke Uchida

 

—お店を始められた経緯、バーテンダーを目指された理由を教えてください。

学生時代にホテルの宴会場でアルバイトをしていて、そのときからホテルに憧れはありました。卒業後は飲食系の会社に就職したのですが、学生時代のアルバイトの同僚でホテルに就職した人がいて。その人から話を聞いているうちに、「ホテルで働きたい」という気持ちが強くなっていったんです。それでウェスティンホテル東京に転職し、配属されたのがラウンジでした。24、5歳の頃ですね。

お酒にしても、ホテルのサービスにしても、それまでの自分とは別世界のようなことばかりで、仕事に夢中になりました。職場の先輩も素晴らしい方ばかりで、ものすごく刺激になりましたし、勉強になりました。

その後2007年、ザ・リッツ・カールトン東京に移り、5年間務めました。そのうちに、先輩で独立されてバーを始めた方(ザ バー カスク、バー ノアール)のお店に通うようになったりして、「いつか自分の店を持ちたいなあ」と思うようになり、2012年に独立開業しました。

 

—ラグジュアリーホテルのご出身だからでしょうか、お酒のラインナップも幅広いですね。

そうですね。ウイスキーやブランデーから、ワイン、シャンパンも揃えています。やはりホテルを経験しているので、色んな方に楽しんでいただけるようなバーにしたいな、と。

「ホテルレベルのホスピタリティと味が、ラグジュアリーな空間の中で、カジュアルに楽しめる」というのを目指して、このバーを作りました。かしこまらずに、いい空間で美味しいお酒を飲める、“いいとこ取り”をしていただきたいな、と。

 

—チョコレートはどのようなものを提案されていますか?

常に揃えているのは自家製の生チョコレートで、その季節や日によってレシピを替えていて、2種類用意するようにしています。もともと自分で何かを作るのが好きなこともあって、チョコレートを作り始めました。プロのショコラティエの方が作るチョコレートも試してみたこともあります。もちろん本当に美味しいんですが、僕のはあくまでお酒をメインに考えてつくったものなんです。お酒をより美味しく召し上がっていただくためのチョコレートという位置づけです。

2月はバレンタインなので、特別にいつもはお出ししていないガトーショコラとお酒の提案も考えています。

 

オススメのチョコレートセレクション1

自家製チョコレート

ベストペアリング:シャンパン Franck Bonville Grand Cru Blanc de Blanc

Photo:Daisuke Uchida

自家製の生チョコレートは2種類。こちらは自家製のオレンジピールをグランマニエ、紅茶のリキュールをヴァローナのチョコレートに練り込んだもの。オレンジのフレッシュな香りとほんのり感じる苦みが、辛口のシャンパンと非常によく合う。

「このシャンパンの作り手は大きくはないのですが、グランクリュの畑を持っていて、非常に質の高いものを作ります。シャルドネ100%のブラン・ド・ブランは、泡立ちがクリーミーで、ドライフルーツのような香りがするので、このチョコレートとは好相性です。

お酒とスイーツを合わせる時、甘いものと甘いものを合わせるのもいいんですが、あえてドライなシャンパンをオレンジの香りのするチョコレートと合わせることで相乗効果が生まれます」。(細田さん)

 

オススメチョコレートセレクション2

自家製チョコレート

ベストペアリング:シングルモルトウイスキー

Photo:Daisuke Uchida

もう一つの自家製生チョコレートはクラッシュドナッツとウイスキー、クルミのリキュールを練り込み、少量の塩を入れたもの。こちらはシングルモルトウイスキーと合わせて。ナッツのリッチなコクがウイスキーの味わいをより深いものとさせる。

「このシングルモルトは店の1周年を記念して “店と一緒に熟成するように”という思いを込めて樽で仕入れました。非常にスモーキーな味わいのウイスキーなので、お酒に負けないようなチョコレートを目指しました。カカオの割合が高めでビターでありながら、ナッティな味わいなので、こうしたウイスキーの特長とマッチします。

チョコレートを作る際は食感を特に意識していて、口に入れた時に溶けるようなものにしよう、と。そうすることで、お酒の香りをより引き立たせてくれるんです」。(細田さん)

 

Vol.2へ続く

text:Miki Ozawa

Photo:Daisuke Uchida

■Barデータ

LE GÉANT(ル ジェアン)
東京都港区南青山1-8-15 カーサ南青山1F
営業時間 18:00〜翌4:00
休 日曜