祇園発のオーセンティックバー。バーテンダーの小気味良いトークと手作り生チョコ ~ル・プー 六本木Vol.1

ル・プー 六本木の一番の魅力はなんといってもバーテンダー細尾さんの喋りだ。滑らかな語り口、テンションの高さやトークのリズムなど、全てが完璧なのだ。まるで話している自分も話し上手になったか?と錯覚に陥るのは祇園で磨かれた会話テンポの妙か。丁寧過ぎず、かといって馴れ馴れし過ぎず……その距離感も極めて絶妙。

是非、細尾さんの手作りチョコとともに心地よい会話を体験していただきたい。

 


■ル・プー 六本木とは

本店は京都の祇園に構えるオーセンティックバー。六本木店は今年で10周年を迎える。六本木駅すぐの雑居ビルの地下、細長い階段を降りるとシンプルでモダンな空間が広がっている。ウイスキーはもちろん、ワインやシャンパーニュも豊富に取り揃えている。個室もあり、プライベートな空間を好むお客様への対応も細やかだ。

推薦バーテンダー小宮様(センツァクラヴァッタ)によると「京都でお店をやられてた方なので東京とは一味変わった雰囲気で面白い」とのこと。


ル・プー 六本木バーテンダーの細尾さん
Photo:Daisuke Uchida

「お酒のつまみは何が1番か?というと、それは会話だと思う」と細尾さん。なるほど、彼との会話があれば何杯でもお酒が進みそうだ。

 

—細尾さんがバーテンダーを目指したきっかけは?

一番最初は、「お酒のことに詳しかったらカッコいいんじゃないかなあ〜」みたいな、いわゆる不純な動機だったんです。バーに座ってあれこれお酒の事を話せたらカッコいいのではないかと。

で、いつのまにかバーカウンターに入っていました。が、やってみたらそんなにカッコいいことではなかったし、たいしたことはありませんでした。お酒の知識なんて、どうでもいいことでした。

 

—というのは、お酒よりももっと大切なことがあった?

僕自身の中で大切なことのランキングは、誰と、どこで、何を飲むかという順番なんです。何を飲むかなんてどうでもよくて、誰とどのように時間や空間を楽しむかなんです。お酒のつまみは何が一番か?というと、それは会話だと思います。会話がメインでつまみがお酒、あくまでサブにしかすぎないんです。

 

—どのようなお客さんが多いですか?

男性の方が多い。男性同士、男女の方も。具体的にはどうでしょう、若い方よりは30代〜50、60代くらいの大人の方が多いですね。

 

—お店のこだわりは?

なんでしょうねえ。私は、お酒がある空間が好きなんです。この店でも、人が気持ちよく楽しく飲んでいただければ一番いいなと思っています。お店のこだわりは?自慢は?と聞かれたら「私です」「私がいます」という感じですかね(笑)。

 

—お得意のお酒は?

なんでしょうね。氷結を注ぐ事、なんてね(笑)。ワインが多いですよ、バーとしては。シャンパーニュもあります。

 

—チョコレートはどこで買っていますか?

作っています。作るのはすごく大変なんですけど、ずっと手作りでやっています。以前は店に元パティシエが勤めていたんです。その時にチョコ作れるだろ?ということで。あ、でも京都の店でも作っていましたよ。ぶっちゃけた話ですが、有名ショコラティエの商品1粒400円~500円のものを3粒合わせて2000円とかいただけない。

美味しいチョコを適正価格で提供するには作るしかないんです。

 

—どんなチョコを作っているんですか?

必ず何かのアルコールを入れたチョコを作っています。今はカルバドス、抹茶、パッションフルーツの3種類。それはコロコロ変わって、だいたい3種類ずつ。カルバドスはビターチョコ、抹茶はホワイトチョコで、パッションフルーツにはカカオ率の低い甘めのものと合わせています。

普段は3種類を一皿に盛ってお出ししていますが、今回はそれぞれに合うお酒を考えてみました。

 

オススメのチョコレートセレクション1

カルバドスのチョコ

ベストペアリング:ブリックデルガイアン

ブリックデルガイアンとカルバドスのチョコ
Photo:Daisuke Uchida

「ビターなチョコには、甘みのあるお酒を合わせると良いです。マスカット種100%のグラッパなら、チョコの苦みとの相性がいいと思います。滑らかな舌触りで余韻も長いグラッパです」(細尾さん)。

 

Vol.2へ続く

text:Eri Koizumi

Photo:Daisuke Uchida

■Barデータ

ル・プー 六本木
東京都港区六本木6-7-7 ラ・レンヌ六本木ビルB1
tel 03-3403-3463
平日19:00~4:00
定休日 不定休