エリック・クラプトンの『いとしのレイラ』とともに次々に表れる死体!? M・スコセッシ監督の『グッドフェローズ』

オトコ映画論 #44

アルフレッド・ヒッチコック監督作品の常連作曲家バーナード・ハーマン(1911-1975)を使った『タクシードライバー』は、奇しくもハーマンの“遺作”となった。

彼の輝かしいキャリアは、オーソン・ウェルズ監督の『市民ケーン』がスタートで、マーティン・スコセッシ監督の『タクシードライバー』(1976)がラストになった。

なんと、『タクシードライバー』の最後のレコーディングセッションが終わった12時間後にハーマンは心筋梗塞のため息を引き取ったという。

優れた作曲家を失ったマーティン・スコセッシ監督が取った方法は、得意なロックの数々の名曲を映画全編に散りばめるというもの。そのスタイルは、1990年の『グッドフェローズ』(原題 Goodfellas)で、ほぼ完成したと言える。

『グッドフェローズ』
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『グッドフェローズ』は1955年から1980年のニューヨーク・マフィア界で生きた男ヘンリー・ヒルの実話に基づいた、ニコラス・ピレッジのノンフィクション小説『Wiseguys』を原作としたマフィア映画だ。

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なぜスコセッシはロック好きなのか?

これは、1954年7月にテネシー州メンフィスのサンスタジオで、エルヴィス・プレスリー(1935-1975)が最初のレコード『ザッツ・オールライト』を吹き込んだという“ロックの誕生”に起因するものだろうと思う。

つまり、“プレスリー以後”に育ったスコセッシは思い切りロックに浸かることが出来たのだ。

だからマーティン・スコセッシは、ザ・バンドの解散コンサートをドキュメンタリー映画『ラスト・ワルツ』(1978)で撮り、ボブ・ディランやザ・ローリング・ストーンズやジョージ・ハリソンなどのドキュメンタリー映画も作り得た。