二十歳になったら日本酒を。最初の一杯にふさわしいお酒とは?

新成人はもちろんのこと、まわりにいる大人達も頭を悩ませるのがこの選択です。流行りの銘柄、初心者向きの低アルコール酒、シャンパン風に発泡酒、いっそ甘めの日本酒カクテル……。ひとくくりに日本酒と言っても、その種類は意外に多く、味わいも幅広い。

日本酒との最初の出会いは、その後の日本酒ライフを決めかねない一大イベントです。美味しく飲めれば大成功。逆にここをしくじると、一生日本酒と向きあうことを避けてしまうことになりかねません。酒通を自負するまわりの大人たちがハラハラするのは、そんな若者たちをたくさん見てきたからでございます。

結局のところ、最初の一杯にふさわしいお酒という問いに正しい答えと言うものはないのですが、私のおすすめは故郷の地酒です。生まれた日の産湯にはじまり育ち盛りの身体を潤してくれた水、小さな頃から身近にある田圃の酒米で造ったお酒は、二十歳の若者たちにとって一番親しむことの出来る味わいになると思うのです。

さらに地酒は生産地の食文化によく合うもの。大好きな郷土料理と合わせて飲めば、はじめての一杯にホッとする心地良さと美味しさを感じるに違いありません。そしてそれが、これから続く楽しい日本酒ライフの記念すべき1ページ目となるのです。

今年の新成人はおよそ123万人。多くの若者が日本酒を飲むようになったなら米の需要が増えて農業が元気になり、地域の自然環境が保全されます。自然豊かな場所には清らかな水が流れ、その水がまた小さな命の産湯になるでしょう。「成人の日」とは、大人にしか出来ない郷土への恩返しをスタートする日とも言えそうです。

新成人の皆さん、“二十歳になったら日本酒を”。そして“お酒は美味しく適量”を忘れずに。

 

Photo:motoko/PIXTA(ピクスタ) , dorry/PIXTA(ピクスタ)