『マッドマックス/怒りのデス・ロード』は、豊かな色彩に溢れた白黒映画である!?

オトコ映画論 #43

マーティン・スコセッシ監督の『レイジング・ブル』(1980)は当初カラー映画として企画された。これは有名な話だが、映画全編でドバドバ出る血飛沫の描き方で、基本に白黒画面に血は白い塊として描かれる。この映画の荒編集されたボクシングシーン(本作以降のスコセッシ作品の編集はセルマ・スクーンメイカー)のラッシュを観た、『ハズバンズ』(1970)『こわれゆく女』(1974)のジョン・カサヴェテス監督が、血の赤を観て「汚い」と言った。

カサヴェテスの助言を得たスコセッシは、1970年代当時カラー映画の退色が問題になっていたこともあり、映画全編を白黒映画にした。白黒画面だとドス黒く映る血を白くしたのは、スコセッシのセンスともいえる。これによって映画全体の「刺激」は薄まり、映画のレイティングが弱まってR15になった。

Photo:Warner Bros. Japan LLC

ジョージ・ミラー監督の『マッドマックス/怒りのデス・ロード』(原題Mad Max:Fury Road) ブラック&クローム版を観た。