取引先への新年の挨拶、今年は大丈夫ですか?

Illustration:Nao Sakamoto

心のふきだし #47

前回は取引先に向かうタクシーの乗り方について触れた。今回は実際に取引先に伺った際の、肝心の立ち居振る舞いについて書こうと思う。

私は広告業界に30年近くいて、毎年新年の挨拶回りを繰り返し行った。若い新入社員から営業アシスタントを経て、営業職へ、その後管理職から経営する立場とすべての役職を経験し、様々な立場の中で、年末年始取引先に出向いた。

今だから言えることだけれど、私はこの“新年の挨拶回り”が仕事の中でワースト3に入るくらい嫌いだった。きっかけは以前書いたように、最初の会社の上司が口が重い人だったことからだ。訪問先で冷や汗をかいた、その経験からだ。

そんなに嫌なのなら、止めればよかったのだが、なかなかそうもいかなかった。広告会社というのは時代の先端を行っているようで、すごく保守的な業界だ。礼を重んじるので、行わないデメリットのほうが大きかったのだ。そんなわけで結局毎年欠かさず行っていた。

まずは、取引先の会議室に通される。伺った私たちが会議室のテーブルの奥へと誘導される。