ブータンで5軒のアマンを周遊、ホッピングツアーの醍醐味!

宿泊者の欲望 #42

山岳国ブータンのパロに誕生した第一号のアマン『Amankora』は、次々と魅力溢れるロケーションに生まれ、ブータン全土についに全5軒がオープンしている。アマンは、全5軒を泊まり周遊する旅を“ホッピングツアー”として提案。たとえ2軒でも、3軒でも……と、文化も気候も異なる環境のアマンコラを楽しんで欲しいと提案している。2,000メートルを超える落差の厳しい峠越えや、小さな寒村を過ぎゆく未知の旅はかなりディープで面白い。

ブータンの魅力は、まずはヒマラヤ山麓の東端に位置する小さな山岳国としてバラエティに富むロケーションにある。国土面積はほぼ九州に匹敵し、標高7,000mもある北部ヒマラヤ山脈麓から、南部は標高3,000mの起伏に富んだ高低差が、雪を抱く山岳国にして亜熱帯ありの希有な自然を育んでいる。もうひとつは、王様を中心に敬虔な仏教国としての歴史が今に継がれていることだ。

ブータンの寺で修業する少年層たち。
Photo:aman

日本からブータン入国には直行便はなく、バンコク経由でブータン国営航空ドゥルック・エアに乗りインド経由で入るのが便利。国際空港のある町パロに降り立てば、アマン第一号の『アマンコラ・パロ』から迎えが来る。

パロの誕生は2004年6月、早いものですでに今年で12年になる。私自身はパロ誕生時と、その数年が過ぎた5軒目の開業時に2度目となる訪問を果たし、ホップングツアーで全5ヵ所を周遊した。パロの出発時には、モンク(僧侶)による旅の安全祈願の儀式もある。パロから間もなく3,050mのドチュ・ラ峠を越え、プナカ谷、ワンデュ・ポダンを経由して、全行程で最長区間となるブムタンまで、一気に車で10時間を超える長旅だ。インフラの整っていない峠道はことのほか大変で、ドライバー2名が交互に運転をする行程となった。

ブータン旅は、国際空港のあるパロから。写真は「アマンコラ・パロ」の風景
Photo:aman

チョコール渓谷にある16室のアマンコラ・ブムタンは、第2国王の王宮『ウォンディチョリング・パレス』と庭続きで隣接し、少年僧の学び舎である古い建物からは、毎晩遅くまで子ども達の祈りの声が聞こえる。

「アマンコラ・ブムタン」のリビングルーム、奥はレストラン
Photo:aman

翌朝、ブムタン渓谷からはトンサを経てアマンコラ・ガンテへ、移動は約2時間。ガンテは標高約3,000mの場所だ。アマンコラは、生息数5,000羽という保護鳥オグロヅルの飛来地、ポプジカ渓谷付近に建っている。

「アマンコラ・ガンテ」からは保護鳥オグロ鶴が毎年飛来する谷が見渡せる。
Photo:aman