個性派ガールたちを描き続けるミレニアル世代のイラストレーター

ブルックリンの中でも今、急ピッチで開発が進んでいるグリーンポイント地区。古いビルの中にあるシェアスタジオで出会った彼女はすらりと背が高く、聡明そうな瞳と、はにかむような笑顔が可愛らしいというのが第一印象だった。彼女が描く女の子たちにもどこか似ているような。

「自分は女性だし、いつも女性であることについて考えているし、それは人生の一部といってもいいこと。だから女性をモチーフとするのはごく自然なんです。別に机に座って、『よし、フェミニズムに基づいた作品を製作しよう』と決めているわけではないの」。

最近、ミレニアル世代を中心としたクリエーションにフェミニズムをテーマとしたものが目立つ。先の大統領選で女性候補のヒラリー・クリントンが選出されたこともその背景にあるだろう。#thefutureisfemaleというタグをつけたSNSのポストやメッセージを刷り込んだアパレル、ノーブラやノーメキャップといった流れもその系譜に入ってくるといっていい。

Photographs by Akiko Ichikawa

「今、フェミニズムはクールなこととしてとらえられている。人々の意識が高まっているということの表れだし、いい傾向だとは思います。でも、それがトレンド的となると話は別。なぜならトレンドはいつか必ず廃れてしまうものだから。

私の作品は今のそういった流れによくはまっている。でももしかして10年後にはフェミニズムなんてアンファッショナブル、ということになるかもしれない。それでも自分は女性のモチーフを描き続けていると思います、それ以外の大きなテーマは思いつかないし。自分は単にファッショナブルでなく、もっと永遠に残るようなクオリティを持ったものを作りたいといつも願っています」。

Photographs by Akiko Ichikawa

イラストから派生して陶器やジュエリーなど立体作品も製作している。「ジュエリーは自分用に作り始めました。ギリシャ神話や古代エジプトの図案など、ストーリー性のあるモチーフも多いです」。

太った犬や尻尾とお尻の形が“?”になった猫、絡まった蛇など。ユーモラスで寓話的ともいえるデザインが特徴だ。